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CAGRとは?意味・計算式・読み方と計算例|Excelでの計算方法、IRR・TWRとの違い

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目次 (32)

CAGR(Compound Annual Growth Rate、年平均成長率)とは、最初に一度だけ投資し、途中で追加投資も引き出しもしなかったと仮定したとき、そのお金が1年あたり平均どれだけの速さで増えたかを表す数字です。年ごとにばらつくリターンを「ならして」、資産をまたいで比べられる年率の数字にします。

項目 ひと言で答えると
日本語 年平均成長率(投資の文脈では「年率リターン」とほぼ同じ意味で使われる)
読み方 アルファベットのまま C-A-G-R と読む
計算式 CAGR =(期末の金額 ÷ 期初の金額)^(1 ÷ 年数) − 1
計算例 100万 → 10年後に250万 → CAGRは約9.6%
使えない場面 途中で追加投資・引き出し・積立がある(XIRRを使う)

この表が記事全体の早見版です。以下では、計算式の読み方、Excelでの計算方法、よくある使い方の誤り、そして前年比成長率・IRR・XIRR・TWRとの違いを順に説明します。

黒い背景にオレンジ色の成長曲線を描いたグラフ。「CAGRとは?」というタイトル、「年平均成長率」という副題と、計算式 CAGR = (V_end / V_start)^(1/n) − 1 が書かれている。

投資の成績を調べていると、必ずこんな数字を目にします。

年率リターン X%

この「年率」は、多くの場合CAGRを指しています。CAGRをXIRRやIRRと混同して使う人は少なくありませんが、プロの投資や金融分析の世界では、CAGRの役割はとてもはっきりしていて、とても単純です。

CAGRはいったい何という問いに答えているのか?

CAGRは「最初から最後まで何の操作もしなかった」と仮定したときの、1年あたりの平均成長率です。

CAGRが答える問いはひとつだけです。

最初にまとまったお金を投資して、途中で追加投資も引き出しも一切せず、
最後に今の金額になったとしたら、1年あたり平均どれだけ増えたのか?

そのためCAGRは「年平均成長率」や「長期の平均年率リターン」とも呼ばれます。

CAGRの読み方は?日本語では何と呼ぶ?

読み方は簡単で、C-A-G-R の4文字をアルファベットのまま「シー・エー・ジー・アール」と読むのが一般的です。英語圏ではひとつの単語のように「ケイガー」と読むことも多く、どちらでも通じます。

日本語でよく使われる呼び方は次のとおりです。

  • 年平均成長率(いちばん一般的で、意味もわかりやすい)
  • 年率リターン/年平均リターン(投資の文脈ではほぼ同じ意味)
  • 複合年間成長率、年平均複利成長率(企業のIR資料や市場調査レポートで見かける書き方)

英語の正式名称は Compound Annual Growth Rate です。英語の資料で CAGR、日本語のレポートで「年平均成長率」や「年率リターン」と書かれていたら、指しているのは同じものです。

CAGRの計算式の読み方:3つの数字だけで計算できる

CAGRの公式の読み方を示した図。(期末 ÷ 期初)^(1 ÷ 年数) − 1 に、期末250万・期初100万・年数10年を当てはめ、2.5^(1/10) − 1 から CAGR ≈ 9.6% を導いている。下に「一括投資・途中の追加も引き出しもなし」と注記。

CAGRの計算式に出てくる変数は、期末の金額、期初の金額、年数の3つだけです。

当てはめる数字 この例 説明
期初の金額 100万 最初に投資したお金
期末の金額 250万 最後にいくらになったか
年数 10年 投資してから計算時点まで何年たったか
期末 ÷ 期初 2.5 全体で何倍になったか
「年数」乗根をとる 約1.096 2.5^(1/10)
1を引く 約9.6% これがCAGR

表のとおり順番に当てはめるだけです。まず全体で何倍になったかを出し、次に「年数」乗根をとり、最後に1を引きます。

実際に計算してみましょう。

  • 2016年の初めに、0050(元大台湾50 ETF。台湾の上場企業のうち時価総額上位50社に連動する、台湾最大のインデックスETF)にNT$100万を投資した(手計算しやすい説明用の数字で、0050の実際の成績ではありません)
  • 2025年の終わりに、このお金がNT$250万になった
  • 途中で追加投資も引き出しもしていない

CAGR =(250 ÷ 100)^(1/10) − 1 = 9.6%

つまり「この10年間、毎年安定して9.6%ずつ増えたのと同じ」という意味です。実際の0050は、ある年に30%上がって翌年に15%下がるといった具合に大きく上下するかもしれませんが、CAGRはそれを「ならして」、資産をまたいで比べられる数字にします。

CAGRは、次のことを一切扱いません。

  • 途中の追加投資
  • 途中の引き出し
  • 現金配当をいつ受け取ったか
  • 我慢できずに売り買いしたかどうか

これは欠点ではなく、そういう設計なのです。

ExcelやGoogleスプレッドシートでCAGRを計算する:手順を順番に

手でべき乗根を計算するのは面倒ですが、表計算ソフトなら1行で済みます。以下の手順はExcelでもGoogleスプレッドシートでも同じです。日本語版Excelでも関数名は英語のまま(RRIなど)で、引数の区切りはカンマ「,」です。

手順1:3つの数字をセルに入れる

セル A B C
1行目(見出し) 期初の金額 期末の金額 年数
2行目(数字) 1000000 2500000 10

セルには数字だけを入力します。1000000 でも 1,000,000 でもかまいませんが、「100万」「100万円」のような文字にすると、表計算ソフトは文字として扱い、計算できません。年数は「何年たったか」で数えます。2016年の初めから2025年の終わりまでは10年で、2025 − 2016 = 9年ではありません。英語の資料にある「1M」「2.5M」も同じく文字扱いになるので、1000000、2500000に直して入力します(1Mは100万。読み替えはK・M・Bの早見表を参照)。

手順2:D2に計算式を入力する(3つの書き方から1つ選ぶ)

書き方 D2に入力する式 注意点
計算式どおりに書く =(B2/A2)^(1/C2)-1 「^」(キャレット)は日本語キーボードなら「へ」のキーをそのまま押す。1/C2 には必ずかっこを付ける
組み込みのRRI関数 =RRI(C2,A2,B2) 順番は「年数、期初、期末」。年数が最初
組み込みのRATE関数 =RATE(C2,0,-A2,B2) 期初の前にマイナスを付け、2番目の引数は必ず0

3つのどれで計算しても約9.6%になるので、覚えやすいものを1つ選べば十分です。老喬(ジョー)がいちばん直感的だと思うのはRRIです。3つの数字を入れればすぐ答えが出て、気をつけるのは年数を最初に置くことだけです。

手順3:Enterを押し、結果をパーセント表示にする

Enterを押すと、D2には最初 0.0959… のような小数が表示されることがあります。計算を間違えたのではなく、まだパーセント表示になっていないだけです(最初からパーセントで表示されていれば、この手順は飛ばしてください)。

  1. D2を選択します。
  2. Excelなら「ホーム」タブの「%」(パーセント スタイル)ボタンを、Googleスプレッドシートなら上のツールバーの「%」(パーセント形式で表示)を押します。
  3. 小数点以下の桁数を調整します。Excelは「%」を押すと10%と表示されるので、「小数点以下の表示桁数を増やす」を1回押すと9.6%になります。Googleスプレッドシートは「%」を押すとすぐ9.60%と表示されるので、1桁だけ残したいなら「小数点以下の桁数を減らす」を1回押します。

正の数?マイナス?3つの計算式でルールが違う

ここがいちばんつまずきやすいところです。同じ利回りの計算でも、CAGR、RATE、XIRRでは正負の符号のルールがそれぞれ違います。

  • =(B2/A2)^(1/C2)-1
    期初の金額:正の数
    期末の金額:正の数
    間違えると表示されるもの:マイナスにすると計算を誤るか、エラー値が出る
  • =RRI(年数,期初,期末)
    期初の金額:正の数
    期末の金額:正の数
    間違えると表示されるもの:マイナスがある、または期初・年数が0:#NUM!
  • =RATE(年数,0,-期初,期末)
    期初の金額:マイナス
    期末の金額:正の数
    間違えると表示されるもの:期初にマイナスを付け忘れた:#NUM!
  • =XIRR(金額,日付)
    期初の金額:投資した額はそれぞれマイナス
    期末の金額:期末の時価はプラス
    間違えると表示されるもの:すべて同じ符号:#NUM!

ルールの理屈はひとつだけです。CAGRとRRIは「何倍になったか」しか見ないので、2つの金額はどちらも正の数です。RATEとXIRRは「キャッシュフロー」の計算なので、出ていくお金はマイナス、戻ってくるお金はプラスで記録します。途中で追加投資や引き出しがありXIRRを使う場合の入力方法は、XIRRの記事で詳しく説明しています。

計算できない?よくあるエラーの早見表

表示された
もの
主な原因 直し方
#NUM! RRIにマイナスが入っている、年数や期初が0、RATEの期初にマイナスを付けていない 前の節の符号のルールどおりに入力し直す
#DIV/0! 計算式どおりに書いたとき、期初の金額や年数が0または空欄 期初の金額と年数を入れる
#VALUE! 金額を「100万」のような文字で入力した 数字だけの 1000000 にする
0.0959… のような小数が表示される まだパーセント表示にしていない ツールバーの「%」を押す
−75% のようなおかしな数字が出る =(B2/A2)^1/C2-1 と書き、かっこが足りない ^(1/C2) に直す
結果が予想より少し高い 年数を1年少なく数えた(2016年の初めから2025年の終わりを9年と数えたなど) 何年たったかを数え直す

最後の行がいちばん見落とされがちです。年数を1年少なく数えると、同じ100万から250万でも、CAGRは9.6%から約10.7%に変わります。成績が良くなったように見えますが、実際は計算ミスです。

ちょうど整数の年数でないときは?

期間が整数の年数でない場合(たとえば 2023-03-15 から 2026-10-27 まで)は、C2の年数を使わず、D2に開始日、E2に終了日を入れ、F2に次の式を入力します。年数を「日数 ÷ 365」に置き換える形です。

=(B2/A2)^(365/(E2-D2))-1

日付は表計算ソフトが日付として認識できる形式(たとえば 2023/3/15)で入力します。2つの日付を引き算すると日数になります。

逆向きに使う:CAGRから将来の金額を計算する

CAGRは逆向きにも使えます。「このペースが続いたら、将来いくらになるか」に答えるときです。

  • 期末の金額 = 期初の金額 ×(1 + CAGR)^年数。例:100万が年9.6%で10年増えると、100 ×(1.096)^10 ≈ 250万。
  • 2倍になるまでの年数:72の法則で暗算すると、72 ÷ 9.6 ≈ 7.5年(正確に計算すると約7.56年)。

注意したいのは、これは「過去の平均ペースをそのまま延長した」だけで、将来のリターンを保証するものではないことです。

注意:CAGRは毎年のリターンを足して年数で割ったものではない

ここがCAGRでいちばん誤解されやすいところで、ポイントは2種類の「平均」の違いです。まずやさしく言うと、こうなります。

  • 算術平均:毎回の数字を足して、回数で割る。テストの平均点のように、毎回がそれぞれ独立していて、互いに影響しない。
  • 幾何平均:毎回の結果が次の回に「持ち越される」。今年の元手は去年の結果なので、「掛け算」で平均する。CAGRが使うのはこちら。

なぜ投資では必ず幾何平均を使うのか、身近な例で考えるとすぐわかります。

月給5万で、今年10%昇給し、来年10%減給されたとします。
昇給後は55,000、減給は55,000から10%減るので、49,500になります。

10%上がって10%下がると、算術平均は0%で、元に戻ったように見えます。しかし実際には、最初の50,000より500少なくなっています。減給の10%は「昇給したあとの55,000」から引かれるからです。投資も同じで、毎年の上げ下げは前の年の結果に対してかかります。

これを投資に当てはめて、直感を裏切る例を見てみましょう。あるお金が次のように動いたとします。

  • 1年目 +50%:100万 → 150万
  • 2年目 −50%:150万 → 75万

棒グラフ「50%上昇→50%下落、平均は0%、でも25%減っている」。最初100万、1年目+50%で150万、2年目−50%で75万。下に算術平均0%、CAGR −13.4%と表示。

同じ上げ下げでも、2種類の平均で計算すると結果はこう分かれます。

flowchart TD
    A["2年:+50%、−50%"] --> B["算術平均<br/>(+50% − 50%) ÷ 2"]
    A --> C["幾何平均(CAGR)<br/>100万→150万→75万"]
    B --> D["0%<br/>損も得もなし?"]
    C --> E["年 −13.4%<br/>実際は25万減"]

算術平均で見ると、(+50% − 50%) ÷ 2 = 0%で、損も得もしていないように見えます。しかし手元に実際に残っているのは75万で、25%の損です。CAGRで計算して、初めて本当の数字が出ます。

CAGR =(75 ÷ 100)^(1 ÷ 2) − 1 = −13.4%

どちらの平均を使うべきかは、次のように分けられます。

計算したいもの 使う平均 例
毎回が独立していて積み重ならない 算術平均 毎月の電気代、テストの点数、1日の歩数
結果が次の期に持ち越される 幾何平均(CAGR) 投資のリターン、売上の成長、給料の増減、物価の上昇

見分け方はひとつだけです。「今期の出発点は、前の期の結果か?」。そうなら幾何平均を使います。だからこそ、長期の成績はすべてCAGRで測るべきで、毎年のリターンを足して年数で割ってはいけないのです。上げと下げが交互に来ると、算術平均は本当の成長率を必ず過大に見せます。しかも値動きが大きいほど、水増しもひどくなります。

投資だけじゃない:売上や業績のCAGRの計算方法

「成長率の計算式」を調べる人の多くは、実は会社の売上や業績、市場規模の伸びを計算したいはずです。計算式はまったく同じで、「金額」を売上に置き換えるだけです。

ある会社の5年間の売上が次のように動いたとします。

年度 売上 前年比成長率
2020 5,000万 —
2021 6,000万 +20.0%
2022 5,400万 −10.0%
2023 6,500万 +20.4%
2024 7,200万 +10.8%
2025 8,000万 +11.1%

5つの前年比成長率を足して平均すると10.45%ですが、CAGRで計算すると(8,000 ÷ 5,000)^(1 ÷ 5) − 1 ≈ 9.86%です。差の約0.6ポイントは、年ごとの上下による算術平均の水増しで、途中の1年のマイナス成長がその差をさらに大きくしています(数字は説明用の仮定です)。

だから、次の2つの言葉ははっきり区別しておきましょう。

  • 前年比成長率(YoY):今年と去年を比べる。1年だけを見る。
  • CAGR:何年かにわたる1年あたり平均の成長スピード。長期のトレンドを見る。

決算資料や業界レポートに「過去5年の売上CAGR 9.9%」と書かれていたら、それは後者を指しています。

なぜ業界はCAGRをこれほど好むのか?

CAGRは、いちばん標準化して比べやすい指標だからです。

実務では、CAGRは主に次のような場面に登場します。

  • ETFの公式な長期パフォーマンス
  • 指数のバックテスト(S&P 500、0050、VTI)
  • 企業の売上や業界の市場規模の、複数年にわたる成長
  • 異なる市場・異なる時代をまたいだ長期比較
  • 「ある年からずっと持ち続けていたら」という仮定の結果

大事なのは「あなたが本当にそうしたかどうか」ではなく、「同じ仮定のもとで、どれの成績が良かったか」です。

CAGRを判断に使う正しい方法

CAGRがいちばん向いているのは、次の3種類の比較です。

  1. 市場の指数と比べる
  2. 同じタイプのほかの商品と比べる
  3. 異なる時期の自分自身と比べる(長期のトレンド)

一方で、次の問いに答えるのには向いていません。

  • 自分個人は実際にいくら稼いだのか
  • これまでの自分の売買は正しかったのか

こうした問いは、そもそもCAGRの仕事ではないからです。

大事なのに見落とされがちな事実

CAGRは本質的に「理想的な状態での結果」です。

CAGRは、あなたが次のようであると仮定しています。

  • 一度にまとめて投資した
  • まったく感情に流されなかった
  • 途中でお金が必要にならなかった
  • 操作ミスを一度もしなかった

現実には、ほとんどの人の実際のリターンは、同じ期間のCAGRを下回ります。

あなたが下手だからではありません。CAGRはもともと「人生の実況」を描くための数字ではないのです。

CAGRを使う「べきではない」のはどんなとき?

次のような場合、CAGRは適切な道具ではありません。

  • 積立投資をしている
  • 途中で追加投資や引き出しがある
  • 口座のお金の出入りが頻繁
  • 「自分の投資行動」を評価したい

このときに使うべきなのは XIRR か TWR で、無理にCAGRを当てはめるべきではありません。

CAGR・前年比成長率・IRR/XIRR/TWRの違い

  • CAGR(年平均成長率)
    お金の出入りを扱うか:❌ 扱わない
    向いている場面:商品・指数・売上の長期の成績
  • 前年比成長率(YoY)(前年比)
    お金の出入りを扱うか:❌ 扱わない
    向いている場面:1年だけの変化
  • IRR(内部収益率)
    お金の出入りを扱うか:✅ 扱う(一定の間隔)
    向いている場面:案件単位の回収率
  • XIRR(不定期の内部収益率)
    お金の出入りを扱うか:✅ 扱う(任意の時点)
    向いている場面:あなた個人の実際の運用成績
    老喬の解説:XIRRの計算式を初心者向けに解説
  • TWR(時間加重収益率)
    お金の出入りを扱うか:✅ お金の出入りの影響を取り除く
    向いている場面:ポートフォリオの運用担当者の実力評価
    老喬の解説:TWR(時間加重収益率)とは?

表のとおり、5つの指標は「お金の出入りをどう扱うか」と「何年分を見るか」で役割が分かれます。ひと言で覚えるならこうです。

CAGRは商品を比べ、XIRRはあなたを比べ、TWRは運用担当者を比べる。

「この数年、自分の売買で実際にいくら稼いだか」を評価したいなら、XIRRの記事を読んでください。「プロの機関がなぜXIRRではなくTWRを使うのか」を知りたいなら、TWRの記事へどうぞ。

手で計算したくない?計算ツールで出してみる

4つの指標は計算方法がそれぞれ違い、手で計算式に当てはめると間違えやすいものです。CAGRだけを計算するなら、上で紹介したExcelの1行の式がいちばん早いでしょう。それとは別に、老喬は2つのオンラインツールを作っています。積立で買っていて年率リターンを逆算したいならDCA 積立複利計算ツールを、お金の出入りが不定期(一括投資、途中の追加投資や引き出し)ならXIRR 計算ツールを使ってください。日付と金額を貼り付ければ、自分で計算式を組まなくても、あなた個人の実際の年率リターンが出ます。どちらも現在は画面が繁体字中国語のみですが、日付と数字を入れれば問題なく計算できます。

計算したCAGR、いくらなら「良い」のか?

自分のCAGRを計算したら、次に気になるのは「この数字は高いのか低いのか」でしょう。まず長期の目安をいくつか挙げます(いずれも配当込み、長期の概数)。

対象 長期の年率(CAGR)
米国株の市場全体(S&P 500) 約10%
台湾の0050 約8〜9%
バフェット(バークシャー・ハサウェイ) 19.7%

バフェットの行は、彼がCEOを務めた61年間(1965–2025)の、バークシャー・ハサウェイの1株あたり時価の年率リターンです。同じ期間の配当込みS&P 500は10.5%でした(同社2025年の年次報告書)。これは世界のトップレベルで、長期で上回った人はほとんどいない水準ですが、直近10年・20年ではバークシャーと市場全体の差はほとんどなく、超過リターンは主に初期の時代に生まれたものです。

自分の数字と照らし合わせるなら、おおよそ次のように見られます。

あなたの長期のCAGR 意味するもの
8〜10% 長期で安定して出せれば、すでに市場全体に追いついている
15%以上(何年も続けて) ごく少数の上級者
30%、50% すぐにうらやましがらず、まず「何年から何年までの計算か」を聞く

最後の行には特に注意してください。始点と終点の選び方しだいで、同じ銘柄でもCAGRは大きく変わります。他人の数字を見るときは、必ず期間とセットで見ましょう。

市場で最高峰の長期リターンがどんなものかを知りたいなら、バフェットの年率リターンとS&P 500の差をどうぞ(1965年以降の年次一覧表つき)。

では、0050の「8〜9%」を、一括投資ではなく多くの人が実際にやっている積立投資に置き換えたらどうなるでしょうか。老喬は姉妹サイトで22年分を毎月積み立てたとして実際に計算しました。元大台灣50(0050)定期定額 22 年全模擬:投入 540 萬變 3,382 萬,年化 14%(中国語)では、NT$540万の投入がNT$3,382万になり、年率14%という結果です。同じ銘柄の「年率」が、計算方法(CAGRか、お金の出入りを含む内部収益率か)によってどれだけ違うかもわかります。

CAGRの実例:長期で本当に10%を超えたのはどれか

理屈のあとは実例です。

📊 近 20 年,年化報酬率(CAGR)超過 10% 的 ETF 有哪些?(中国語)

この記事では、米国株・台湾株・複数市場の長期ETFをCAGRで1枚の表に並べ、「長期で本当に10%以上を保ったETFは、実はほんのわずか」だとわかるようにしています。

台湾株のETFにはどんな種類があり、種類ごとの長期の年率はどう違うのかを先に知りたいなら:

よくある質問(FAQ)

CAGRとはどういう意味ですか?

CAGRはCompound Annual Growth Rateの略で、日本語では「年平均成長率」と呼びます。「最初に一度だけ投資し、途中で追加投資も引き出しもしなかったとしたら、そのお金は1年あたり平均どれだけ増えたか」を表す数字です。年ごとにばらつくリターンをならして、商品や時代をまたいで比べられる年率の数字にします。

CAGRは日本語で何と呼びますか?「複合年間成長率」と同じですか?

日本語では「年平均成長率」と呼ぶのが一般的で、「複合年間成長率」「年平均複利成長率」と書かれることもあります。投資の文脈で「年率リターン」「年平均リターン」と言う場合も、多くはCAGRを指しています。どれも同じ概念です。

CAGRの読み方は?

日本語ではふつう、アルファベットのまま「シー・エー・ジー・アール」と読みます。英語圏ではひとつの単語のように「ケイガー」と読むことも多く、どちらでも通じます。

CAGRの計算式は?

CAGR =(期末の金額 ÷ 期初の金額)^(1 ÷ 年数) − 1 です。たとえば100万が10年で250万になったなら、250 ÷ 100 = 2.5、その10乗根が約1.096、そこから1を引いてCAGRは約9.6%です。

ExcelやGoogleスプレッドシートでCAGRを計算するには?

期初の金額をA2、期末の金額をB2、年数をC2に入れ、D2に =(B2/A2)^(1/C2)-1 と入力してEnterを押し、表示形式をパーセントにします。組み込み関数の =RRI(C2,A2,B2) でも計算できます(引数の順番は年数、期初、期末)。金額はどちらも正の数で入力します。RATE関数を使う場合は期初をマイナスにして =RATE(C2,0,-A2,B2) と入力します。

CAGRを計算するとき、金額は正の数とマイナスのどちらで入力しますか?

CAGRの計算式やRRI関数では、期初・期末とも正の数で入力します。マイナスにすると計算を誤るかエラーになります(RRIは #NUM! と表示)。期初にマイナスを付けるのはRATE関数を使うときだけです。お金の出入りが何度もあるリターンをXIRRで計算するときは、投資した額をマイナス、期末の時価をプラスで入力します。

算術平均と幾何平均はどう違いますか?

算術平均は、毎回の数字を足して回数で割るもので、テストの点数のように毎回が独立しているものに向いています。幾何平均は「今期の結果が次の期に持ち越される」ことを考えたもので、投資、売上、給料の増減には幾何平均を使います。たとえば50%上昇してから50%下落すると、算術平均は0%ですが、100万は実際には75万になっており、幾何平均(CAGR)は年 −13.4% です。

CAGRと前年比成長率はどう違いますか?

前年比成長率(YoY)は「今年は去年と比べてどうか」という1年だけの変化です。CAGRは何年かにわたる1年あたり平均の成長スピードです。毎年の前年比成長率を足して平均(算術平均)すると、たいてい過大になります。CAGRは幾何平均なので、起点から終点まで実際に進んだスピードと一致します。

CAGRはどのくらいなら良いのですか?

配当込みの長期の概数で見ると、米国株のS&P 500が約10%、台湾の0050が約8〜9%です。バフェットがCEOを務めた61年間(1965–2025)、バークシャー・ハサウェイの1株あたり時価の年率は19.7%で、これはすでにトップレベルです。長期で8〜10%を出せれば市場全体に追いついています。年率30%、50%という数字を見たら、まず「何年から何年までの計算か」を確かめてください。

まとめ:CAGRの正しい位置づけ

CAGRは、こう捉えておけば十分です。

「すべてが理想的だったとしたら、この投資商品そのものの成績はどうだったか」

人生の答えではありませんが、あらゆる投資比較の共通言語です。

その位置づけを理解しておけば、この先どんな運用成績を見ても判断を誤り続けることはなくなります。

老喬のお金に関する調べものは、『老喬的台灣財富報告』シリーズとしてシリーズの入口(中国語)にまとめています。

本記事は個人の研究ノートであり、投資助言ではありません。

本記事のキーワード:CAGRとは、年平均成長率、CAGR 計算式、CAGR エクセル、CAGR 読み方

出典: 中国語版の初公開日は2026-01-04、最終更新日は2026-10-27です。S&P 500と0050の年率は配当込みの長期の概数、バークシャー・ハサウェイの19.7%は同社2025年の年次報告書の数字です。0050と売上の計算例は説明用の仮定の数字です。

この日本語版は、繁体字中国語の原作記事をもとにしています。 joelin.cc. 海外の読者にもわかりやすいよう、表現や説明を調整しています。内容の基準となるのは繁体字中国語の原文です。完全な内容は 中国語の原文をご覧ください。