日本の証明写真機 Ki-Re-i の使い方:大日本印刷はなぜ証明写真機を手がけるのか、コニカミノルタから ID-Spot まで

更新 2026-10-12 ・ 公開 2026-10-12 | Joe Lin

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概要

Ki-Re-i(キレイ)は、大日本印刷(DNP)傘下の DNPフォトイメージングジャパンが運営する証明写真機ブランドです。2004年の公式ニュースリリースでは、まだコニカミノルタの「デジタル証明写真ボックス」でした。2006年7月に DNP がコニカミノルタの証明写真事業子会社を引き継ぎ、2008年に DNPフォトルシオへ統合、2014年に DNPフォトイメージングジャパンへ再編されました。2020年6月には、カジタク(当時はすでに KJS に社名変更)から分社化された証明写真機会社を DNP が買収し、2022年に引き継いだ IDVOX の証明写真機を ID-Spot に改装しました。

DNP が証明写真機を手がける理由について、同社は、1980年代後半から昇華型熱転写のインクリボンと受像紙を開発しており、Ki-Re-i を引き継いだことで材料、証明写真機、運営まで一貫して担うようになったと説明しています。その後、証明写真機で撮った顔写真を企業や行政へ送信する機能も加えました。

規模については、当サイトが2026年9月25日に公式の設置先検索を1件ずつ集計したところ、7,964拠点でした。内訳は Ki-Re-i 6,856拠点(うち旧型 carina 448拠点)、ID-Spot 1,108拠点です。一方、DNP が2022年に公表した9,400台(うち ID-Spot 約2,000台)は計画値です。

公式比較表によると、ID-Spot には肌美・男前モードがなく、再プリントもできませんが、撮り直しの回数に制限はありません。Ki-Re-i は最大4枚から1枚を選びます。Withスマホの写真データはアプリで7日以内にダウンロードする必要があり、解像度は1024×768ピクセルです。証明写真機は中国語を含む7言語に対応していますが、公式情報では繁体字・簡体字の区別は示されていません。9種類の QR コード決済に対応し、クレジットカードは使えません。証明写真機から直接マイナンバーカードを申請することもできます。

公式サイトに全国共通の料金表はなく、FAQ では設置場所によって料金が異なるとされています。公開されている金額は、最上級セット1,600円、通常の価格帯900~1,600円、プロフィール写真800円(2024年7月の発表)です。台湾のパスポート用写真は日本の「パスポート」と同じ4.5×3.5cmですが、台北駐日経済文化代表処は背景を純白とし、美肌モードを使わないよう求めています。

要点

  • Ki-Re-i は、大日本印刷(DNP)の100%子会社 DNPフォトイメージングジャパンが運営する証明写真機ブランドです。
  • 2004年11月2日のコニカミノルタのニュースリリースでは、Ki-Re-i は同グループの「デジタル証明写真ボックス」とされ、約27秒でプリントできると紹介されていました。
  • 2006年7月1日、DNP がコニカミノルタの証明写真事業子会社を引き継ぎ、DNPアイディーイメージングへ社名を変更しました。
  • DNP の2026年の発表では Ki-Re-i はブランド創設25周年とされています。逆算すると2001年ごろですが、当初の発売リリースは見つかっておらず、推定です。
  • 2020年6月30日、DNP は KJS(旧社名カジタク)から分社化された証明写真機会社 Kフォトイメージの全株式を取得しました。
  • DNP は2022年10月、引き継いだ IDVOX の証明写真機約2,000台を ID-Spot に改装すると発表しました。改装完了後のグループ全体9,400台という数字は計画値です。
  • 当サイトが2026年9月25日に DNP の公式設置先検索を1件ずつ集計した結果は、7,964拠点でした。Ki-Re-i 6,856拠点(うち旧型 carina 448拠点)、ID-Spot 1,108拠点です。
  • 公式比較表では、ID-Spot には肌美・男前モードがなく、再プリントもできませんが、撮り直しは回数無制限です。Ki-Re-i は最大4枚から1枚を選びます。
  • Withスマホの写真データはアプリでダウンロードします。形式は1024×768ピクセルの JPEG で、サーバーでの保存期間は7日間だけです。
  • Ki-Re-i の公式 FAQ では撮影料金は設置場所によって異なるとされています。公式サイトで公開されている金額は最上級セット1,600円、通常900~1,600円です(2026年9月25日確認)。
  • Ki-Re-i は9種類の QR コード決済に対応し、一部の証明写真機では交通系 IC カードも使えます。クレジットカード、5,000円札、10,000円札は使えません。
  • 台湾のパスポート用写真と Ki-Re-i の「パスポート」は同じ4.5×3.5cmですが、台北駐日経済文化代表処は純白の背景を求め、自撮りの美肌モードや画像加工を禁止しています。

日本の駅やコンビニの店頭で見かける白い証明写真機。そのうち「Ki-Re-i」と書かれた証明写真機は、大日本印刷(DNP)のものです。もともとはコニカミノルタの製品で、2006年に DNP が引き継ぎました。2020年には別の事業者の IDVOX の証明写真機も買収し、後に第2のブランド「ID-Spot」へ改装しています。当サイトが2026年9月25日に公式設置先検索を1件ずつ集計したところ、この2ブランドは日本全国に7,964拠点ありました。

2015年2月、日本のコンビニ店頭に設置された Ki-Re-i 証明写真機。白い機体の上部看板に Ki-Re-i と書かれ、青いカーテンがある。機体には「撮り直しOK!」「スピード17秒」の丸いステッカーが貼られている。

2015年2月、日本のコンビニ店頭に設置された Ki-Re-i。機体には「撮り直しOK!」「スピード17秒」のステッカーが貼られています。2025年のロゴ変更前の外観です。撮影:運転太郎、CC BY 3.0、元画像。当サイトで16:9にトリミングし、機体と周囲のポスターに写る人物の顔をぼかしています。

この記事では、次の4点を取り上げます。

  • 印刷会社がなぜ街角の証明写真機を運営しているのか。
  • Ki-Re-i がコニカミノルタから DNP へ移り、さらに ID-Spot が加わった経緯。
  • Ki-Re-i と ID-Spot の具体的な違い。公式の表に記載された内容だけを比較します。
  • 台湾の人が日本で利用する際のサイズ、料金、支払い、写真データの受け取り方と、台湾のパスポート用写真を撮る際の注意点。

近くの証明写真機を探す場合は、photobooth.joelin.cc の日本の証明写真機マップをご利用ください。この記事では設置先の一覧は繰り返し掲載しません。日本の証明写真機事業者3社の全体像と、台湾の人が日本で証明写真を必要とする場面については、日本の証明写真機ガイドをご覧ください。

大日本印刷が証明写真機を手がける理由:もともと写真を印刷するための受像紙を販売していた

DNP は日本の大手印刷会社です。証明写真機との関係は、「写真を何に印刷するのか」から説明するとわかりやすくなります。DNP の公式発表によると、同社は1980年代後半から写真プリント用の昇華型熱転写材料(インクリボンと受像紙)を開発し、各プリンターメーカーに OEM 供給していました。2005年にはセルフ写真プリント機 PrintRush を手がけ始めています(DNP 2021年2月17日ニュースリリース、コニカミノルタ 2006年7月10日ニュースリリース、Wayback の保存版)。

大阪の家電量販店に設置された2台の DNP セルフ写真プリント機。赤い機体の側面に PrintRush と書かれ、下部には DNP Photo Imaging のロゴ、上部の案内板には「写真プリントコーナー」と表示されている。

2023年2月、大阪・京橋の家電量販店に設置された DNP のセルフ写真プリント機。機体に PrintRush と書かれています。DNP は受像紙とインクリボンから、このようなセルフプリント機へと事業を広げ、その後、証明写真機を引き継ぎました。撮影:Mr.ちゅらさん、CC BY-SA 4.0、元画像。当サイトでトリミングし、画面表示をぼかしています。

証明写真機が撮影直後にその場で写真を印刷する際に使うのも、この昇華型プリントです。DNP が2006年に Ki-Re-i を引き継いだことで、材料、証明写真機、運営を同じ会社が一貫して担うようになりました。同年、DNP はコニカミノルタから小田原のカラー印画紙工場も取得し、その後、昇華型熱転写受像紙の生産へ転換しています(同じコニカミノルタの2006年の発表)。

2014年以降、DNP は証明写真機にもう一つの役割を加えました。撮影した顔写真を直接ネットワークへ送信する機能です。公式発表によると、2014年には Ki-Re-i で撮った写真を企業のサーバーへ送るシステムを開発し、社員証や会員証向けに提供しました。2015年にはマイナンバーカードの申請にも活用しています(DNP 2021年2月17日)。2022年には、証明写真機を街角の「オンラインデバイスブース」と位置づけています(DNP 2022年10月24日)。

DNP という会社全体の歴史や収益構造、半導体、ディスプレイ、電池、書店とのつながりについては、大日本印刷(DNP)の企業分析で詳しく取り上げています。

ここまでの説明は、会社自身によるものです。売上高については、DNP が2020年に公表した目標は、証明写真関連サービスで2024年度に約100億円でした。2022年には、達成時期を2025年度に変更し、目標額は約100億円のままとしています。達成したかどうかを確認できる公開数値は見つかりませんでした。DNP の統合報告書では、証明写真は「フォトイメージング関連」に含まれており、単独の売上高は開示されていません(DNP 統合報告書2025)。

Ki-Re-i の歴史:コニカミノルタから DNP へ

Ki-Re-i は、DNP が自ら立ち上げたブランドではありません。以下は、公式資料で確認できる経緯です。

時期 出来事 出典
2001年ごろ(推定) DNP の2026年の発表に、Ki-Re-i は「今年ブランド創設25周年」と記載されています。逆算すると2001年ごろになりますが、当初の発売ニュースリリースは見つかっていません PR TIMES 2026年6月2日 DNP 発表
2004年11月 Ki-Re-i はコニカミノルタの「デジタル証明写真ボックス」で、コニカミノルタアイデーイメージングが運営。自社の昇華型プリント、スタジオ照明、約27秒でのプリント、撮り直しが特徴でした コニカミノルタ 2004年11月2日ニュースリリース、Wayback の保存版
2006年1月 コニカミノルタがカメラ・フォト事業の終了を決定 コニカミノルタ 2006年7月10日発表
2006年7月 DNP がコニカミノルタの証明写真事業子会社を引き継ぎ、DNPアイディーイメージングへ社名変更 同上、DNPフォトイメージングジャパンの沿革
2008年10月 セルフ写真プリント、証明写真、写真関連商品販売の子会社3社を統合し、DNPフォトルシオを設立 沿革
2014年10月 さらにフォトブック会社と統合し、現在の DNPフォトイメージングジャパンへ再編 沿革
2020年6月 Kフォトイメージの全株式を取得。同社は KJS(2020年3月までの社名はカジタク)から分社化され、証明写真機事業を承継した新会社 DNP 2020年6月30日
2021年4月 Kフォトイメージを吸収合併 沿革
2022年10月 引き継いだ IDVOX の証明写真機約2,000台を ID-Spot に改装すると発表。2022年11月から2023年9月にかけて順次サービス開始 DNP 2022年10月24日
2025年6月 Ki-Re-i の新機種を発売。足元の空間を約8cm広げ、照明をストロボから LED に変更し、遠隔メンテナンスに対応。20年以上使われてきたブランドロゴと外観も刷新 DNP 2025年6月2日

この表で押さえておきたいのは、Ki-Re-i という名前の歴史は、DNP が運営してきた期間より長いという点です。2004年のコニカミノルタのニュースリリースではすでに運営されており、2006年に証明写真事業子会社ごと DNP へ移りました。「ブランド25周年」は DNP 自身が2026年に示した情報で、逆算すると2001年ごろになります。ただし、その年の発売リリースは現時点で見つかっておらず、推定として扱う必要があります。

Ki-Re-i の運営主体の変遷。2004年はコニカミノルタの証明写真機、2006年に大日本印刷(DNP)が引き継ぎ、2014年に現在の運営会社 DNPフォトイメージングジャパンへ再編。2020年に DNP が IDVOX の証明写真機も買収し、2022年に ID-Spot へ改装。両ブランドとも DNP に属する。

Ki-Re-i を運営する会社は、現在の社名では DNPフォトイメージングジャパンです。DNP の100%子会社で、資本金は1億円、従業員は166人(2026年4月1日時点)。本社所在地は DNP と同じ住所です(会社概要)。設立年月については、公式資料に2通りの記載があります。会社概要では2008年10月、沿革では2014年10月に新会社設立とされています。実態に近い説明は、前身が2008年に設立され、2014年に現在の社名の会社へ再編された、というものです。

東京都新宿区市谷にある大日本印刷本社。奥の高層ビルと手前の低層ビルの屋上に DNP の文字があり、前景には木々と鉄道沿いの設備が見える。

2024年11月、東京都新宿区市谷の DNP 本社周辺。奥の高層ビルが本社のある DNP 市谷加賀町ビル、手前が DNP 市谷鷹匠町ビルです。Ki-Re-i を運営する DNPフォトイメージングジャパンも、同じ住所を本社所在地として登録しています。撮影:Kakidai、CC BY-SA 4.0、元画像。当サイトで画像サイズを縮小しています。

ID-Spot の成り立ち:現在の ID VOX とは別のもの

DNP が2020年に買収したのは、カジタク(後に KJS へ社名変更、イオンディライト傘下)の証明写真機事業です。その証明写真機には当時「IDVOX」という名前が掲げられていました。DNP の2020年の買収発表では、これによりグループの証明写真機が約7,000台から約10,000台に増えるとされています。2022年には、この IDVOX の証明写真機を ID-Spot に改装しました。

注意したいのは、現在、日本の街角で「ID VOX」の看板を掲げている証明写真機は、扶桑プレシジョンが運営する別の設置網であり、DNP の証明写真機ではないという点です。かつてのカジタクの IDVOX とどのような関係にあるのかは、公式資料では確認できませんでした。ID VOX の歴史と使い方については、ID VOX を運営しているのは誰かで取り上げています。

2019年4月、名古屋市営地下鉄金山駅構内の DNP 証明写真機。上部の電照看板に「証明写真」、機体左下に DNP Photo Imaging と青い花形の Ki-Re-i ロゴがあり、カーテンにも Ki-Re-i と書かれている。

2019年4月、名古屋市営地下鉄金山駅構内の Ki-Re-i。機体左側には「証明写真データ スマホ」の説明が貼られ、右側のポスターには「この証明写真機で写真プリントはじめました」と書かれています。スマートフォンの写真をはがきサイズにプリントする Piプリの案内です。撮影:円周率3パーセント、CC BY-SA 4.0、元画像。当サイトで機体のポスターに写る人物の顔をぼかしています。

日本に何台あるのか:集計基準の異なる数字

数字 内容 集計基準と時点 出典
7,964拠点 Ki-Re-i 6,856拠点(うち旧型 carina 448拠点)+ ID-Spot 1,108拠点 当サイトが2026年9月25日に DNP の公式設置先検索を1件ずつ集計。単位は設置拠点 DNPフォトイメージングジャパン設置先検索
9,400台 Ki-Re-i 約7,400台+ ID-Spot 約2,000台。このうち8,500台がネットワーク経由のマイナンバーカード申請に対応 DNP が2022年10月に公表した、2023年9月の改装完了時点での計画値 DNP 2022年10月24日
約7,300台 Ki-Re-i のみ DNP の公式ページに掲載された2023年4月時点の台数 DNP Ki-Re-i 設置施設向けページ

設置拠点数と計画台数は並べて読む必要があり、そのまま差し引くことはできません。当サイトが数えたのは公式設置先検索に掲載された個々の場所で、DNP が公表したのは特定時点の証明写真機の計画台数です。単位も時点も異なります。DNP は2023年以降、総台数を再公表していないため、照合できる新しい公式数値はありません。

当サイトが集計した7,964拠点は、47都道府県すべてに分布しています。同じ公式データの機能表示によると、証明写真機から直接マイナンバーカードを申請できるのは6,642拠点(Ki-Re-i 5,879、carina 439、ID-Spot 324)、写真データを受け取れるのは6,597拠点(Ki-Re-i 5,831、carina 442、ID-Spot 324)です。各証明写真機の対応機能は、公式検索の「オプション」欄で確認してください。すべての証明写真機が同じ機能を備えているわけではありません。

Ki-Re-i と ID-Spot の違い:公式比較表

以下の表には、DNP の2022年のニュースリリースにある比較表、公式設置先検索のサービス説明、ID-Spot のページで確認できる違いだけを掲載しています(DNP 2022年10月24日、設置先検索のサービスの違いについての説明、ID-Spot 公式ページ)。

項目 Ki-Re-i ID-Spot
成り立ち 2006年にコニカミノルタから引き継いだブランド 2020年に引き継いだ IDVOX の証明写真機を改装
通常モード(画像補正なし) あり あり
肌美・男前モード あり なし
肌補正+背景変更(エクセレントモード) あり あり(肌質補正、明るさ調整、9色の背景)
撮り直し 最大4枚から1枚を選択(2枚撮影+撮り直し2枚。一部の設置先では2枚のみ) 回数無制限。直近の4枚から選択
写真データのダウンロード(Withスマホ) あり あり
再プリント あり なし
証明写真機からのマイナンバーカード申請・QR コード決済 あり あり

両ブランドの基本機能は同じで、違いは主に3点です。ID-Spot には肌美・男前という2種類の画像補正モードがなく、再プリントコードによる追加印刷もできませんが、撮り直し回数に上限がありません。そのほかの機能も、「ブランドとして提供している」ことが、すべての証明写真機で使えることを意味するわけではありません。各証明写真機については、公式検索の機能欄を確認する必要があります。

2015年5月、駅構内の Ki-Re-i。機体上部に「証明写真 Ki-Re-i」と書かれ、カーテン右側には上から Excellent、肌美+、男前+の3つのモード表示が貼られている。

2015年5月、駅構内の Ki-Re-i。カーテン右側に、上から「Excellent」(エクセレントモード)、「肌美+」、「男前+」の表示が貼られています。このうち肌美+と男前+が、比較表で ID-Spot にはないとされる2つのモードです。撮影:運転太郎、CC BY 3.0、元画像。当サイトでトリミングし、機体のポスターと鏡に写る人物をぼかしています。

公式資料に記載されている Ki-Re-i のその他の機能は、次のとおりです。

  • 画面と音声は、日本語、英語、韓国語、中国語、ポルトガル語、スペイン語、ロシア語の7言語に対応しています。中国語が繁体字か簡体字かは公式情報に記載がありません。ID-Spot の多言語対応についても確認できませんでした(DNP Ki-Re-i 設置施設向けページ)。
  • エクセレントモードでは、撮影時の背景は必ず青色で、撮影後に別の色へ変更します。そのため、青い服、ネクタイ、小物、青く染めた髪は背景と一緒に抜けてしまいます(Ki-Re-i EX 公式ページ)。
  • バリアフリー機種 EF-1 では、椅子を片手でスライドさせ、車いすのまま入れます。公式情報では、ハローワーク、パスポートセンター、市役所などに設置されているとされています(上記の設置施設向けページ)。
  • DNP は企業や学校向けに「顔写真収集サービス」も提供しています。人事担当などが専用 QR コードを配布し、社員や学生が Ki-Re-i で撮影すると、写真が自動的にクラウドへアップロードされます。導入企業数は公式情報で「約260社以上」とされています(2025年10月時点)(DNP 顔写真収集サービスのページ)。

Ki-Re-i で証明写真を撮る手順

公式 FAQ と各ページの情報をまとめると、次の流れになります(Ki-Re-i 公式 FAQ)。

  1. 必要な機能を備えた証明写真機を探します。エクセレントモード、Withスマホ(写真データ)、マイナンバー、QR コード決済、交通系 IC カード、プロフィール写真などの対応状況は、証明写真機によって異なります。
  2. タッチパネルでメニューを選びます。レギュラー、エクセレントモード、Withスマホ、マイナンバー、プロフィール写真、再プリントなどがあります。
  3. サイズを選び、現金を投入するか QR コード決済で支払います。
  4. 撮影します。まず2枚を連続撮影し、「撮り直し」を押すとさらに2枚撮影できます。最大4枚から1枚を選びます。所要時間は最初から最後まで約3~5分で、全工程に音声案内があります。
  5. エクセレントモードを選んだ場合は、撮影後に顔の位置を調整してから、背景色と肌補正の強さを選びます。
  6. 写真を受け取ります。光沢のある写真用紙で、各写真の横には切り取りやすいよう1mm刻みの目盛りが印刷されています。領収書は写真用紙の端に直接印字され、日本の適格請求書制度に対応しています。

公式 FAQ の撮影時の注意点は、カーテンをしっかり閉めて外光を遮ること、足元のストロボの上に荷物を置かないこと、椅子の高さを調整して目線をレンズに合わせること、眼鏡を外すこと、前髪で目を隠さないことです。眼鏡は反射によって、パスポートやマイナンバーカードの写真として認められない場合があるため、外すことが推奨されています。FAQ では、証明写真は一般に撮影後3~6か月以内のものを使うとされていますが、実際には提出先の規定に従ってください。

利用できる時間は設置場所に準じます。駅や商業施設では施設の開館時間内、24時間営業の店舗では深夜にも利用できます。撮影後に写真を取り忘れた場合、再発行はできません。Withスマホを利用していれば、アプリから再プリントできます。

2020年7月、名古屋市北区の路上に設置された Ki-Re-i。機体上部に DNP Photo Imaging と Ki-Re-i の表示があり、右側にはマイナンバーカードの赤いのぼり、下部には Piプリのポスターがある。

2020年7月、名古屋市北区の路上に設置された Ki-Re-i。機体上部には DNP Photo Imaging と Ki-Re-i の両方が表示されています。右側ののぼりは、証明写真機からマイナンバーカードを申請できることを示すものです。撮影:円周率3パーセント、CC BY-SA 4.0、元画像。当サイトで機体のポスターに写る人物の顔をぼかしています。

サイズの選び方:提出先の公的規格を基準にする

Ki-Re-i の公式 FAQ では、サイズは4種類あり、機種によって一部異なるとされています(Ki-Re-i サイズ早見表。ページには2023年5月の情報と記載)。

メニュー名 1枚の写真用紙に印刷される内容
履歴書/その他 4.0×3.0cm × 8枚
免許証/中型 上段:5.5×5.0cm × 2枚、下段:3.0×2.5cm × 4枚
パスポート/マイナンバー/その他 4.5×3.5cm × 6枚
大型 7.0×5.0cm × 2枚

台湾の人が日本でよく使うのは、この4種類のうち「パスポート」(4.5×3.5cm)と「履歴書」(4.0×3.0cm)です。ただし、DNP 自身のページには、記載が一致していない箇所があります。FAQ の箇条書きではパスポートのサイズが4.0×3.0cmとなっていますが、同じページの問答と写真用紙の見本では4.5×3.5cmです。在留カードは早見表では4.0×3.0cmに分類されていますが、写真用紙の見本ではパスポート用紙の下段3枚に表示されています。また、国外運転免許は同じ早見表で2種類のサイズに掲載されています。そのため、以下の用途別比較では、日本または台湾の所管官庁が公表する規格を基準にし、それに対応する Ki-Re-i のメニューを示しています。

用途 所管官庁の規格 対応する Ki-Re-i のメニュー
台湾のパスポートの更新・紛失時の再発行(駐日代表処への申請) 4.5×3.5cm、頭頂からあごまで3.2~3.6cm、純白の背景(台北駐日経済文化代表処) パスポート
在留カード 4×3cm、頭頂からあごまで25±3mm、無背景(出入国在留管理庁) 履歴書/その他(4.0×3.0cm)
台湾の運転免許証から日本の運転免許証への切り替え(外免切替) 3×2.4cm、無背景、頭頂の上に約3mmの余白(警視庁) 免許証/中型の下段を3.0×2.4cmに切る
履歴書(アルバイト・就職活動) 厚生労働省の様式例:縦36~40mm、横24~30mm(厚生労働省 履歴書様式例) 履歴書/その他
日本の運転免許証を持つ人の国外運転免許証申請 4.5×3.5cm(上記の警視庁の同じページ) パスポート

まず所管官庁の規格を確認し、同じサイズのメニューを選ぶのが、この表の使い方です。写真の外寸が合っていても、顔の大きさが規格に合っているとは限りません。たとえば在留カードでは、頭頂からあごまで25±3mmとされていますが、Ki-Re-i の履歴書メニューでこの比率になるかどうか、公式には説明されていません。撮影後に自分で測るとよいでしょう。

また、出入国在留管理庁は2026年6月14日から新しい在留カードを導入し、1歳以上16歳未満の子どもにも顔写真を表示すると発表しています(出入国在留管理庁のお知らせ)。子どもと一緒に日本で暮らす家庭では、子どもの写真も撮影する必要があります。

短期滞在の旅行者が日本で運転する場合は、台湾の運転免許証と日本語訳を使います。写真は不要なので、そのために証明写真機を利用する必要はありません。

台湾のパスポート用写真を撮る際の3つの注意点

日本で台湾のパスポートを更新・再発行する際は、台北駐日経済文化代表処の写真規格に従います。日本の Ki-Re-i を利用する場合、覚えておきたいのは次の3点です。

  • サイズは対応しています。Ki-Re-i の「パスポート」メニューは4.5×3.5cmで、台湾のパスポート規格と同じです。台湾の規定である頭頂からあごまで3.2~3.6cmも、日本の外務省が定める34±2mmと同じ範囲です。
  • 背景は純白を選びます。代表処の原文は「純白色背景」と指定しています。日本の外務省は白を推奨していますが、薄い青の背景も認めているため、日本の証明写真機の背景が必ず白とは限りません。Ki-Re-i のエクセレントモードでは証明写真機上で最大9色の背景を選べますが、その中に純白があるかどうか、公式ページでは確認できませんでした。撮影後、画面で純白になっていることを確認してから印刷してください。
  • 美肌・肌補正を使わないでください。代表処の原文には「也不可使用自拍美肌模式或修圖」(自撮りの美肌モードや画像加工も使用不可)とあります。Ki-Re-i の肌美モードやエクセレントモードの肌補正はこれに該当するため、台湾のパスポート用写真では使わないでください。

台湾のパスポート用写真を撮る際の3つの注意点。写真は縦4.5cm×横3.5cmで、日本の証明写真機のパスポートサイズと同じ。背景は純白を選び、薄い青や灰色は選ばない。美肌モードや画像加工は使わない。台北駐日経済文化代表処の原文は「不可使用自拍美肌模式或修圖」とし、写真館での撮影も推奨している。

代表処の同じページには、写真の審査が厳しく、不受理となる申請者が少なくないため、写真館での撮影を勧める旨も記載されています(台北駐日経済文化代表処 パスポート更新ページ、2026年9月25日確認)。証明写真機を使うことは選択肢の一つですが、公式に推奨されているのは写真館です。その点も明記しておきます。

次の関連項目で紹介するアプリのオンラインパスポート申請機能は、背景を灰色か青色しか選べません。日本のパスポートのオンライン申請向けであり、台湾のパスポートには使えません。

料金:公式に全国共通の料金表はない

Ki-Re-i の公式 FAQ では、撮影料金は設置場所によって異なるため、機体の表示やメニュー画面を確認するよう案内しています(Ki-Re-i FAQ「料金・お支払い」)。公式サイトに金額が明記されているのは、次のものだけです(2026年9月25日確認、税込)。

プラン 料金 説明 出典
Ki-Re-i 最上級セット 1,600円 プリント+写真データ+肌補正+背景変更。対象機のみ 最上級セット公式ページ
通常の価格帯 「通常900~1,600円」 Withスマホについて説明した公式コラムの記載。肌補正やプリントの有無によって異なる 公式コラム 2023年9月1日
プロフィール写真 800円/1回のダウンロード 2024年7月の発表に記載された料金。設置場所によって異なる場合があるとも記載。証明写真には使えない DNP 2024年7月17日

この3つの金額以外に、レギュラーモード、エクセレントモード単体、Withスマホの各メニュー、ID-Spot の全メニューの個別料金は、公式には公表されていません。実際に利用する際は、画面と機体の表示を確認してください。ネット上で見かける一つの料金が、公式の全国共通料金というわけではありません。

支払い:現金と QR コード決済に対応、クレジットカードは不可

公式 FAQ による支払い方法は、次のとおりです(Ki-Re-i FAQ)。

  • 現金は1,000円札と500円・100円・50円・10円硬貨が使えます。5,000円札と10,000円札は使えず、おつりは硬貨で出ます。
  • 対応機では、PayPay、メルペイ、楽天ペイ、au PAY、d払い、J-Coin Pay、Smart Code、FamiPay、AEON Pay の9種類の QR コード決済が使えます(DNP 2023年2月13日発表)。
  • 一部の証明写真機では、Suica、PASMO などの交通系 IC カードが使えます。
  • クレジットカードは使えません。

現金を投入した後、その場でキャンセルして返金を受けることはできません。機械の故障による返金については、Ki-Re-i のコールセンター 0120-412-685(9:00~17:30)へ電話するよう公式に案内されています。5,000円札か10,000円札しか持っておらず、QR コード決済も使わない場合は、あらかじめ1,000円札か硬貨に両替しておく必要があります。

写真データの受け取り方:Withスマホとアプリ

写真データが必要な場合は、撮影時に「Withスマホ」を選びます(Withスマホ公式ページ)。

  1. 無料アプリ「Ki-Re-i Photo」をインストールします。iOS と Android の両方に対応しています。
  2. 証明写真機で「Withスマホ」を選び、次に「写真+データ」または「データのみ」を選んで撮影します。
  3. 写真または受付証に QR コードと8桁のダウンロードパスワードが印字されます。アプリで「証明写真(Withスマホ)」→「写真ダウンロード」と進み、コードを読み取ってパスワードを入力します。
  4. 撮影後7日以内にダウンロードしてください。期限を過ぎるとサーバーから削除され、復元できません。

ダウンロードするファイルは、1024×768ピクセルの JPEG です。2018年12月10日以降に撮影した写真は、アプリ内で用途に合わせてトリミングし、サイズを自由に設定できます。エクセレントモードで撮影した写真は、アプリ内でも背景色を変更でき、15色から選べます。

再プリントする場合は、アプリ内のファイルをアップロードして8桁の再プリントコードを取得し、24時間以内に Withスマホ対応の Ki-Re-i で印刷します。対応機であれば、撮影した場所と違う証明写真機でも利用できます。ID-Spot には再プリント機能がありません。アプリ内のファイルを削除すると失われ、機種変更時の移行もできません。

料金については、最上級セット(1,600円)には写真データが含まれています。そのほかの Withスマホメニューの個別料金は、公式サイトに記載がありません。

日本のパスポートのオンライン申請(日本国籍を持ち、日本に居住する人向け)

日本では2025年3月から、初めてのパスポート申請もオンラインでできるようになりました。Ki-Re-i の公式案内では、Withスマホで撮影してアプリにダウンロードし、用途を「パスポート」に設定して顔の位置と背景色を調整します。その後、スマートフォンの写真アルバムに保存し、マイナポータルへアップロードします(Ki-Re-i オンラインパスポート申請案内ページ)。DNP の2023年12月の発表では、アプリが規定のピクセル数とファイルサイズに自動調整し、背景は灰色か青色を選べるとされています(DNP 2023年12月20日)。

この機能は日本のパスポート用です。日本で台湾のパスポートを申請する場合は、駐日代表処へ純白の背景の紙の写真を提出する必要があり、この手順は使えません。

証明写真機から直接マイナンバーカードを申請する

日本で住民登録があり、マイナンバーカードの交付申請書を受け取っている人は、対応機から申請できます。中長期滞在の台湾の人も含まれます。申請書の QR コードを読み取り、案内に従って撮影すると、その場で申請が送信されるため、郵送する必要はありません。完了後には「申請確認証」が印刷され、約2か月後に交付通知書が自宅へ届きます(Ki-Re-i マイナンバーのページ)。

運転免許証とマイナンバーカードを一体化している人は注意が必要です。DNP のお知らせによると、2025年9月1日以降、カードの更新時に免許情報を新しいカードへ引き継げるのはオンライン申請のみです。証明写真機からの直接申請や郵送では引き継げないため、Withスマホで写真をダウンロードし、オンラインで申請する方法が推奨されています(DNP お知らせ PDF)。

よくある質問

日本の Ki-Re-i 証明写真機は、どこの会社のものですか?

大日本印刷(DNP)のブランドで、100%子会社の DNPフォトイメージングジャパンが運営しています。もともとはコニカミノルタの証明写真機で、2006年7月に DNP が証明写真事業子会社を引き継いだ際、ブランドも DNP へ移りました。

Ki-Re-i の証明写真は、1回いくらですか?

公式に全国共通の料金表はありません。FAQ では設置場所によって料金が異なるとされているため、証明写真機の表示を確認してください。公式サイトで公開されている金額は、最上級セット(プリント+写真データ+肌補正+背景変更)1,600円、通常の価格帯「900~1,600円」、プロフィール写真800円の3つです。プロフィール写真の金額は2024年7月の発表に記載されたもので、設置場所によって異なる場合があるとも明記されています。以上は2026年9月25日に確認した情報です。

Ki-Re-i と ID-Spot は何が違いますか?

どちらも DNP の証明写真機です。DNP が2022年に公表した比較表によると、ID-Spot には肌美・男前モードがなく、再プリントもできません。その一方で、撮り直しは回数無制限で、直近の4枚から選べます。Ki-Re-i は1回の利用で最大4枚から1枚を選び、再プリントにも対応しています。ID-Spot は、DNP が2020年に買収した IDVOX の証明写真機を改装したものです。

日本の Ki-Re-i で台湾のパスポート用写真を撮れますか?

サイズは対応しています。Ki-Re-i の「パスポート」は4.5×3.5cmで、台湾のパスポート規格と同じです。ただし、台北駐日経済文化代表処は純白の背景を求め、自撮りの美肌モードや画像加工を禁止しています。Ki-Re-i の背景色に純白が含まれるかどうかは公式ページで確認できなかったため、撮影後に画面で確認する必要があります。代表処は写真の審査が厳しいことも説明し、写真館での撮影を勧めています。

Ki-Re-i で撮った証明写真のデータは受け取れますか?

受け取れます。撮影時に「Withスマホ」を選び、次に「写真+データ」または「データのみ」を選択します。写真には QR コードと8桁のダウンロードパスワードが印字され、無料アプリ「Ki-Re-i Photo」でダウンロードできます。ファイルは1024×768ピクセルの JPEG で、サーバーでの保存期間は7日間だけです。

Ki-Re-i でクレジットカードは使えますか?

使えません。公式 FAQ では、クレジットカードには対応していないとされています。現金は1,000円札と500円・100円・50円・10円硬貨が使えますが、5,000円札と10,000円札は使えません。対応機では PayPay など9種類の QR コード決済、一部の証明写真機では Suica、PASMO などの交通系 IC カードが使えます。

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資料:DNP ニュースリリース(2020年6月30日、2021年2月17日、2022年10月24日、2023年12月20日、2024年7月17日、2025年6月2日)、DNPフォトイメージングジャパン公式サイト(沿革、FAQ、設置先検索)、コニカミノルタの2004年・2006年のニュースリリース(Wayback の保存版)、PR TIMES に掲載された DNP の発表、台北駐日経済文化代表処、出入国在留管理庁、警視庁、厚生労働省の写真規格ページ。以上はすべて2026年9月25日に確認しました。設置拠点数は、当サイトが同日に DNP の公式設置先検索を1件ずつ集計したものです。

画像の出典

本文の写真はすべて、Wikimedia Commons のオープンライセンス画像を使用しています。撮影者とライセンスは各画像の下にも記載しています。Ki-Re-i の写真4枚は、いずれも2025年のロゴ変更前の外観です。当サイトで加えた変更(トリミング、人物のぼかし)はキャプションに明記し、加工後の画像にも元のライセンスを適用しています。

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出典: 中国語原文は2026-09-25公開、2026-09-25更新。本文の店舗・企業情報、数値と未確認事項は、原文に記した調査時点の記録です。 本稿は中国語原文に基づく日本語版です。調査・価格・会社情報は本文に記した確認日時点のもので、翻訳版の公開日はデータの更新日を意味しません。通貨、集計単位、市場の範囲と未確認事項は原文の条件を維持しています。

この日本語版は、繁体字中国語の原作記事をもとにしています。joelin.cc. 海外の読者にもわかりやすいよう、表現や説明を調整しています。 内容の基準となるのは繁体字中国語の原文です。完全な内容は中国語の原文をご覧ください。