Citizen(シチズン)のフォトプリンター:時計会社が昇華型プリンターを手がける理由、6機種とDNPとの関係

更新 2026-10-12 ・ 公開 2026-10-12 | Joe Lin

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Citizen(シチズン)は時計だけでなく、証明写真機、イベントの記念写真、セルフ式写真プリント機に使う昇華型フォトプリンターも手がけている。担当するのは、シチズン時計が100%出資する子会社のシチズン・システムズだ。同社は2007年にCXシリーズを発売してこの市場に参入した。大日本印刷(DNP)が1985年に昇華型材料の生産を始めた時期より、約20年遅い。現在、日本公式サイトには6機種が掲載され、公式用途として証明写真、イベントや観光地での記念写真、フォトKIOSK、写真スタジオ、写真シールが挙げられている。フォトプリンターの市場シェアは公表されておらず、親会社もフォトプリンター単独の収益を開示していない。DNPとの関係について公式資料から確認できるのは、両社が株式を相互に保有していることだ。

東京都西東京市田無町のシチズン時計本社。白い建物同士が渡り廊下でつながり、正門と右側の外壁にCITIZENの文字、外壁には大きな時計が掲げられている。

2020年8月のシチズン時計本社(東京都西東京市田無町)。シチズン・システムズの本社所在地も同じ住所に登録されている。撮影:Nishifutsu、CC BY-SA 4.0、元画像。当サイトで16:9にトリミングした。Wikimedia Commonsでは、シチズンのフォトプリンター本体を写した自由利用可能なライセンスの写真を確認できなかったため、本記事では公式サイトの製品画像を使用していない。

本記事の事実はすべて、シチズンおよび関連企業の公式資料に基づく。参照したのは、シチズン時計の有価証券報告書と中期経営計画、シチズン・システムズの日本・欧州・米国公式サイト、製品ページ、ニュースリリースで、資料確認日は2026年9月25日。中国語版の初公開日も2026年9月25日である。DNP側の経緯については、当サイトの大日本印刷(DNP)の企業詳細研究を参照してほしい。

シチズンのフォトプリンターを手がける会社:シチズン・システムズ

シチズンのフォトプリンターを手がけるのは時計部門ではなく、子会社のシチズン・システムズ(Citizen Systems Japan)だ。同社の公式サイトと親会社の有価証券報告書による概要は次のとおり(シチズン・システムズ会社概要、シチズン時計第141期有価証券報告書)。

項目 内容
会社名 シチズン・システムズ株式会社(Citizen Systems Japan)
設立 2005年4月1日
成り立ち シチズン時計の電子機器事業部と、シチズンCBMのシステム事業部・電子事業部を統合
株主 シチズン時計が100%保有
本社 東京都西東京市
従業員数 1,079人(連結、2026年3月31日現在)
資本金 4億5,000万円
事業内容 プリンターと健康機器(血圧計、体温計)

この表で押さえておきたいのは、シチズンのプリンター事業が、フォトプリンターよりずっと前から存在していたことだ。シチズン・システムズの沿革によると、前身の一つであるシチズンCBMは1970年にPOS用小型プリンター、1994年にラベルプリンター、1997年に小型サーマルプリンターを発売した。2005年に両社の関連部門が統合されて現在の会社となり、昇華型フォトプリンターが加わったのは2007年だった(シチズン・システムズ沿革)。

現在のプリンター製品は6つに分類され、公式サイトには次の順で掲載されている(シチズン・システムズのプリンター事業)。

  • レシートプリンター。
  • ラベルプリンター。
  • モバイルプリンター。
  • 他の機器に組み込む機器組込プリンター。
  • フォトプリンター。本記事で取り上げる製品群。
  • ソリューション製品。

つまり、フォトプリンターはシチズンのプリンター製品群の一分類であり、最後に加わった分類でもある。

シチズン時計グループ内での位置付け

シチズン時計(東証7762)は、2025年度(2025年4月~2026年3月)から報告セグメントを4つから3つに変更した。シチズン・システムズは「デバイス事業」に属する。第141期有価証券報告書による内訳は次のとおり。

セグメント 2025年度売上高 外部売上高に占める割合 主な製品
時計事業 1,970億円 約57% 腕時計、ムーブメント(Citizen、Bulovaなどのブランド)
工作機械事業 862億円 約25% CNC自動旋盤
デバイス事業 634億円 約18% 自動車用部品、水晶デバイス、セラミックス、小型モーター、プリンター、健康機器、LED
グループ合計 3,468億円 100%

表の割合は、有価証券報告書の「外部顧客への売上高」を使って当サイトで計算した。プリンターが属するデバイス事業は、グループ売上高の2割未満にとどまる。さらに、プリンターはこのセグメントにある7つの製品分類の一つにすぎない。シチズンの事業の中心は今も時計であり、売上高の半分以上を時計が占めている。

2007年に参入:DNPより約20年遅い

シチズン・システムズの沿革には、2007年の項目に「昇華型熱転写方式デジタルフォトプリンター発売」とある。会社案内の年表はさらに具体的で、2007年に昇華型熱転写方式のデジタルフォトプリンター、CXシリーズを発売したと記している。

同業他社と比べると、早い参入ではない。DNPは1985年に昇華型感熱記録材(リボンと写真用紙)の生産を始め、2011年にはソニーからデジタルフォトプリンター事業を引き継いだ(DNPの企業詳細研究を参照)。シチズンが参入した時点で、DNPはすでに20年以上、昇華型材料を手がけていた。昇華型プリントは、熱によってリボン上の染料を写真用紙に「昇華」させ、色を層ごとに重ねる仕組みだ。詳しくはphotoboothサブサイトの昇華型プリントを使うフォトブースの技術解説を参照してほしい。

シチズンのフォトプリンターの年表。2005年にシチズン・システムズ設立、2007年に昇華型CXシリーズ発売、2016年にCX-02の年間出荷目標を1万台以上に設定、2019年にCZ-01の年間販売目標を3,000台に設定、2025年の中期計画で成長事業に位置付け、2026年の日本公式サイトに6機種掲載。

2007年にフォトプリンター市場へ参入した理由は、公式には公表されていない。当サイトでも確認できなかったため、推測はしない。

現行6機種:公式仕様一覧

シチズン・システムズの日本公式サイトのフォトプリンターページには、2026年9月25日時点で6機種が掲載されていた。公式の説明は「写真発行に用いられる業務用プリンターは『昇華型熱転写方式』となります」というものだ(シチズンのフォトプリンター公式サイト)。下表のプリントサイズ、1ロール当たりの枚数、速度、重量は、各機種の製品ページに基づく。

機種 公式説明の要点 プリントサイズ 1ロール当たりの枚数 4×6インチ1枚のプリント時間 本体重量
CX-02 省電力、コンパクト、リボン巻き戻し機能付き L、PC(4×6インチ)、5×5インチ、2L、6×6インチ、2PC PC 400枚 約8.4秒 約12kg
CX-02S 省電力、コンパクト、シール用紙にプリント可能 CX-02と同じ CX-02と同じ 約13.0秒 CX-02と同じ
CX-02W A4まで対応する大判機 8×4~8×12インチ、A5、A4 A4 110枚 A4で約38.4秒 約14kg
CW-02 高画質、高速、大容量 L、PC、2L、2PC、A5W PC 600枚 約8.6秒 約13.8kg
CY コストパフォーマンス重視 PC、2L、2PC PC 700枚 約14.9秒 約13.8kg
CZ-01 ラインアップで最小・最軽量、カール抑制機能付き 4×4、4×6、4.5×4.5、4.5×8インチ PC 150枚 約18.8秒 約5.8kg

6機種は3つのグループに分けて見るとわかりやすい。CX-02、CX-02S、CW-02、CYは、4×6インチ(ポストカードサイズ)や6×8インチをプリントする主力機で、違いは1ロール当たりの枚数と速度にある。CX-02WはA4まで対応する大判機。CZ-01は2019年に発売された5.8kgの小型軽量機で、公式には観光地やイベント会場への持ち運びを想定している。このうち、公式サイトの一覧で「シールメディアに印画が可能」と明記されているのはCX-02Sだけだ。

各機種の製品ページ:CX-02/CX-02S、CX-02W、CW-02、CY、CZ-01。

欧州と米国の公式サイトでは掲載内容が異なる

同じ会社でも、地域によって公式サイトに掲載される機種は異なる。

  • 欧州公式サイト(Citizen Systems Europe、本社はドイツのシュトゥットガルト)には、CZ-01、CY-02、CX-02、CX-02Wの4機種が掲載されている(Citizen Systems Europeのフォトプリンター)。このうちCY-02は日本公式サイトにはない。公式仕様では、1ロールで4×6インチを700枚、または6×8インチを350枚プリントできる(CY-02製品ページ)。
  • 米国公式サイトのトップページにある製品分類は、ラベル、POS、モバイル、KIOSKプリンターのみで、フォトプリンターの分類はない(Citizen Systems America)。米国のフォトプリンター市場から撤退したという公式発表はない。当サイトは、2026年9月25日に確認した公式サイトの状態を記録するにとどめる。

公式に示される用途:証明写真、記念写真、KIOSK、写真スタジオ、写真シール

シチズン自身がこれらのプリンターの用途をどう説明しているかは、3つの公式資料を合わせると見えてくる。

  • 2016年のCX-02のニュースリリースには、「写真のセルフプリントや証明写真、イベントの記念写真など様々な場面で使用されています」とある。主な用途として、結婚式やイベントの記念写真、プロカメラマン向けの機器も挙げている(シチズン時計2016年7月4日ニュースリリース)。
  • 2019年のCZ-01のニュースリリースでは、記念写真や家族写真を撮影する写真スタジオのほか、スマートフォンやデジタルカメラの写真をプリントする「フォトKIOSK」での利用を挙げている(シチズン時計2019年10月23日ニュースリリース)。
  • 日本公式サイトの各製品ページの「用途」欄では、CX-02、CW-02、CYに「イベント/フォト/証明写真/写真シール」、CX-02Wに「イベント/フォト/スタジオ写真」、CZ-01に「イベント/フォト/証明写真」と記載されている。

シチズンが公式に示すフォトプリンターの5つの用途。証明写真、イベントや観光地での記念写真、フォトKIOSK、写真スタジオ、写真シール。

ここで一つ、はっきりさせておきたい。公式に使われている語は「写真シール」であり、シチズンの公式サイト、ニュースリリース、カタログには「プリクラ」やプリクラ機のブランド名は出てこない。そのため、当サイトでは「日本のプリクラ機はシチズンのプリンターを使っている」とは書かない。証明写真も同様だ。日本の街頭でよく見かける証明写真機Ki-Re-iはDNPが運営している(日本の証明写真機Ki-Re-iを参照)。どの証明写真機にシチズンのプリンターが搭載されているかは、公式資料では名指しされていない。日本のプリクラ産業そのものについては日本のプリクラ30年史、韓国式フォトブースで実際に撮影できたプリンターについてはPhoto Slateの現地調査を参照してほしい。

ニュースリリースからは、当時の想定規模もわかる。CX-02(2016年9月発売)の年間出荷目標は「10,000台以上」(国内外合計)、CZ-01(2019年10月31日発売)の年間販売目標は「3,000台」(国内外合計)だった。これは発売時点の計画値であり、実際の販売台数は公式には公表されていない。

フォトプリンターはどれくらいの収益を上げているのか:公式には単独で公表されていない

シチズンはフォトプリンターの売上高を単独では開示しておらず、「プリンター」という製品分類全体についても個別の金額は公表していない。最も近い数字は、2024年度までの旧セグメント「電子機器他事業」だ。ただし、これはプリンター全般(レシート、ラベル、フォトなど)、健康機器、その他の製品を含み、フォトプリンターだけの数字ではない。

年度 電子機器他事業の売上高 営業利益率 出典
2022年度 204億円 5.6% 中期経営計画2027
2023年度 225億円 7.1% 中期経営計画2027
2024年度 249億円 約10.8%(営業利益27億円、当サイト計算) 第140期有価証券報告書
2025年度以降 セグメントを廃止し、デバイス事業に統合 プリンターの数字は読み取れない 第141期有価証券報告書

このセグメントの売上高は、3年間で204億円から249億円に増え、利益率も年々上昇した。中期経営計画では2024年度の状況について、健康機器が為替や販売不振の影響を受ける一方、「フォトプリンターが堅調な需要により好調に推移し収益を牽引」と説明している(中期経営計画2027)。

2つの数字は区別する必要がある。2024年度の営業利益率約10.8%は、有価証券報告書の売上高249億円と営業利益27億円から当サイトが計算した実績値だ。一方、中期経営計画に記載された同セグメントの12.0%は、2025年3月の発表時点における2024年度の見通しであり、実績ではない。

2025年度から、このセグメントの主要事業はデバイス事業に統合され、自動車用部品、モーター、セラミックスと一緒に報告されるようになった。そのため、プリンターの売上高は読み取れなくなった。第141期有価証券報告書のプリンターに関する記述は、フォトプリンターが安定した需要に支えられて堅調に推移したものの、前年度の大口受注の反動により、プリンター全体では「微減収」となった、という一文にとどまる。

中期経営計画2027はフォトプリンターをどう位置付けているか

シチズン時計が2025年3月25日に発表した中期経営計画2027では、デバイス事業の「成長事業の戦略」のページに、フォトプリンターをモーター、セラミックスと並べて掲載している。原文は次のとおり。

フォトプリンターを成長事業と位置付け、安定した利益確保と将来に向けた投資の推進

フォトプリンターを成長事業とし、安定した利益を確保しながら、将来に向けた投資を進めるという方針だ。同じページには、主な取り組みとして次の3項目が挙げられている。

  • 成長している顧客からの受注を拡大し、高付加価値製品の海外販路を広げる。
  • 高解像度製品などの新技術を開発する。
  • 医療・物流用途に向けたトータルソリューションの提案を進める。

第141期有価証券報告書の「対処すべき課題」にも、プリンター事業について「フォトプリンターを中心とした売上拡大を目指します」とある。デバイス事業全体の2027年度目標は、売上高700億円、営業利益率5%以上だ。

同業他社の現状:三菱は生産終了、ソニーはDNPに譲渡、富士フイルムは継続

シチズンが属する日本の昇華型フォトプリンター業界では、過去十数年の間に2社が姿を消した。

  • 三菱電機:公式サイトにはアフターサービスのページだけが残っている。「業務用プリンター」の生産終了機種一覧(2021年4月1日版)に掲載された機種のうち、最後の機種群は2021年3月に生産を終了し、補修用性能部品の保有期限は2029年3月となっている(三菱電機の生産終了機種一覧)。
  • ソニー:2011年にデジタルフォトプリンター事業をDNPへ譲渡した(DNP統合報告書の沿革。DNPの企業詳細研究を参照)。
  • 富士フイルム:公式サイトのフォトプリンターページには、昇華型のASK-400が引き続き掲載されている(富士フイルムのフォトプリンター)。

三菱の撤退後、シチズンは欧州公式サイトに、三菱ユーザー向けに自社の代替機種を勧めるページを設けた。冒頭では「三菱が昇華型フォトプリンター製品群の販売・生産終了(EOL)を正式に発表した」と述べ、続いて三菱のCP-D90DW、CP-D80DW、CP-D707DW、CP9800DWなどを一つずつ挙げ、置き換え可能なシチズンの機種と仕様を比較している(シチズン欧州公式サイト:三菱フォトプリンターの代替機種)。

シチズンとDNPの関係:株式の相互保有と、仕様がほぼ同じ2機種

DNPとシチズンは、どちらも昇華型フォトプリンターを手がけている。両社の関係について、公式資料から確認できることは2つある。

株式の相互保有

シチズン時計の第141期有価証券報告書の「特定投資株式」一覧には、大日本印刷の株式223,000株(22万3,000株)を保有し、貸借対照表計上額が6億3,000万円であると記載されている。保有理由は「当社デバイス事業セグメントの事業活動の円滑化の為」。「DNPによる当社株式の保有の有無」の欄は「有」となっている。前年度の第140期でも保有株数は223,000株で、保有理由に記されたセグメント名は、当時の「電子機器他事業」だった。

報告書の記載はここまでだ。保有による定量的な効果については、シチズンは「営業秘密」を理由に開示していない。両社間でリボン、写真用紙、プリンターの売買があるかどうかも、公式には説明されていない。当サイトは、この株式保有を調達関係の証拠とは解釈しない。

CZ-01とDNP DP-QW410:仕様がほぼ同じ

2019年秋、両社はそれぞれ小型軽量のフォトプリンターを発表した。両社の公式仕様を並べると、次のようになる。

項目 シチズン CZ-01 DNP DP-QW410
発表 2019年10月23日ニュースリリース、10月31日発売 2019年9月6日ニュースリリース、10月末から出荷
外形寸法 208 × 240 × 198mm 208 × 240 × 198mm
重量 約5.8kg 約5.8kg
プリントサイズ 4×4、4×6、4.5×4.5、4.5×8インチ 4×4、4×6、4.5×4.5、4.5×8インチ
解像度 300 × 300dpi 300dpi
4×6インチのプリント時間 約19秒 約19秒
4.5×8インチのプリント時間 約24秒 約24秒
1ロール当たりの枚数 4×6インチ150枚、4.5×8インチ110枚 4×6インチ150枚、4.5×8インチ110枚

出典:シチズン時計2019年10月23日ニュースリリース、DNP 2019年9月6日ニュースリリース。

2機種は、外形寸法、重量、プリントサイズ、速度、1ロール当たりの枚数がすべて同じだ。DNPのニュースリリースには、さらに「DNP独自の4.5インチのヘッド」を使うと明記されている。ただし、両社とも、この2機種が共通のプラットフォームかどうかは説明しておらず、相手の製品への言及もない。当サイトは2つの公式仕様を並べるにとどめ、「同じ機械」や「OEM」という結論は出さない。

同様に、シチズンのフォトプリンター用リボンと写真用紙をどこが製造しているかも、同社の消耗品ページ、取扱説明書、カタログ、有価証券報告書には記載されていない。当サイトでは確認できなかったため、推測はしない。

台湾:シチズンといえば時計、フォトプリンターの正規代理店は確認できない

台湾の読者にとって、シチズンはまず時計のブランドだ。台湾公式サイトcitizenwatch.com.twでは、ブランド名を一貫して「CITIZEN」と表記している。運営会社は「香港商星辰表(香港)有限公司台灣分公司」で、住所は台北市南京東路三段130號4樓(CITIZEN台湾公式サイト)。星辰表(香港)有限公司は、シチズン時計の有価証券報告書では時計事業の100%子会社とされている。つまり、台湾の時計事業を運営するのはグループの香港子会社の台湾支店であり、外部の代理店ではない。中国語の「星辰」は、この会社名に使われている。

シチズングループの台湾におけるもう一つの公式拠点は、工作機械事業だ。グループ拠点一覧には台北のCINCOM MIYANO TAIWANが掲載され(シチズングループの拠点)、シチズンマシナリーの海外拠点ページには、別途、台中のテクニカルセンターが掲載されている(シチズンマシナリーの海外拠点)。

フォトプリンターについては、当サイトでは台湾の正規代理店を確認できていない。

  • シチズン・システムズの拠点ページに掲載されているのは、日本、米国、ドイツ、香港、江門、東莞のみで、台湾はない。香港の会社は公式に「製品供給網を統括するアジアの貿易・物流拠点」と位置付けられている(シチズン・システムズの拠点)。
  • 日本公式サイトの代理店一覧は国内のみ。日本語のフォトプリンターカタログには、掲載商品はいずれも日本国内仕様であり、「海外でのご注文、サポート等は行っておりません」と明記されている(シチズンのフォトプリンターカタログ)。
  • 欧州公式サイトのフォトプリンター購入先一覧には、欧州、中東、アフリカの販売店だけが掲載されている(Citizen Systems Europeの購入先一覧)。

台湾でシチズンのフォトプリンターが販売されているとしても、どの経路で入ってきたかは公式には説明されていない。当サイトは推測しない。対照的に、DNPのフォトプリンターには台湾の代理店がある(DNPの企業詳細研究を参照)。

最新動向:2025~2026年に新機種の発表はない

当サイトでは、シチズン・システムズの日本公式サイトのニュース、プリンターサイトのお知らせ、シチズン時計のニュースリリース(2025年1月~2026年9月)、欧州公式サイトのニュースリリースを一件ずつ確認した。2025~2026年にフォトプリンターの新機種発表はなかった。フォトプリンターに関する公式情報は、次の数件に限られていた。

  • 2024年1月17日、日本で「CZ-01 スマートイベントフォト」を発表。スマートフォンで写真をレイアウトし、CZ-01でプリントする写真プリントシステムだ(シチズン・システムズ2024年1月17日)。2026年9月時点で、これが日本公式サイトに掲載された最後のフォトプリンター関連の製品ニュースだった。
  • 2025年3月11日、欧州子会社がシチズンのフォトプリンター向け無料ソフトウェアLinkServer for Photoを公開した(Citizen Systems Europe 2025年3月11日)。これはソフトウェアであり、新機種ではない。
  • 2025年8月20日、欧州子会社が遊園地・アトラクション業界の展示会IAAPA 2025への出展を発表。展示機種はCX-02、CX-02W、CZ-01、CY-02だった(Citizen Systems Europe 2025年8月20日)。

もう一つ、公式資料に記載はあるものの、詳細が明らかでない点がある。シチズン時計の第140期有価証券報告書は、2024年度第2四半期のフォトプリンターについて「新製品の拡販が順調に進んだ」としている。しかし、どの機種を指すかは記載されておらず、日本公式サイトの製品ページからも判別できなかった。当サイトでは確認できていない。欧州だけに掲載されているCY-02も、正式な発表日は確認できなかった。公式サイトのアーカイブから確認できるのは、遅くとも2017年7月には欧州公式サイトに掲載されていたことだけだ。

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記事の要点

Citizen(シチズン)の昇華型フォトプリンターは、シチズン時計が100%出資するシチズン・システムズが手がける。同社は2005年4月1日、シチズン時計の電子機器事業部とシチズンCBMのシステム事業部・電子事業部を統合して設立された。本社は東京都西東京市、連結従業員数は1,079人(2026年3月31日現在)。レシート、ラベル、モバイル、機器組込、フォトの各プリンターと健康機器を扱う。2007年に昇華型のCXシリーズでフォトプリンター市場に参入し、1985年に昇華型材料の生産を始めたDNPより約20年遅い。日本公式サイトにはCX-02、CX-02S、CX-02W、CW-02、CY、CZ-01の6機種、欧州公式サイトには日本未掲載のCY-02を含む4機種が掲載され、米国公式サイトのトップページにはフォトプリンターの分類がない。公式に示される用途は証明写真、イベントや観光地での記念写真、フォトKIOSK、写真スタジオ、写真シールで、公式資料にプリクラという語は出てこない。CX-02(2016年)の年間出荷目標は1万台以上、CZ-01(2019年)の年間販売目標は3,000台。シチズンはフォトプリンターの市場シェアを公表せず、売上高も単独では開示していない。プリンターと健康機器などを含む旧セグメントの電子機器他事業の売上高は、2022年度204億円、2023年度225億円、2024年度249億円。2025年度からデバイス事業に統合され、プリンターの数字は読み取れなくなった。中期経営計画2027ではフォトプリンターを成長事業と位置付ける。シチズン時計は大日本印刷の株式22万3,000株を保有し、その理由をデバイス事業の事業活動の円滑化としている。DNPもシチズン株を保有する。CZ-01とDNPのDP-QW410は仕様がほぼ同じだが、共通プラットフォームかどうかを両社は説明しておらず、リボンと写真用紙の製造元も公式資料では確認できない。

  • シチズンのフォトプリンターは、シチズン時計が100%出資するシチズン・システムズが手がける。同社は2005年4月1日設立、本社は東京都西東京市。
  • シチズン・システムズの連結従業員数は1,079人(2026年3月31日現在)。レシート、ラベル、モバイル、機器組込、フォトの各プリンターと、血圧計などの健康機器を扱う。
  • シチズンは2007年、昇華型のCXシリーズでフォトプリンター市場に参入した。1985年に昇華型材料の生産を始めたDNPより約20年遅い。
  • 2026年9月の日本公式サイトには、CX-02、CX-02S、CX-02W、CW-02、CY、CZ-01の6機種が掲載されている。欧州公式サイトは日本未掲載のCY-02を含む4機種。
  • シチズンが公式に示すフォトプリンターの用途は、証明写真、イベントや観光地での記念写真、フォトKIOSK、写真スタジオ、写真シール。公式資料にプリクラという語は出てこない。
  • CX-02(2016年発売)の年間出荷目標は1万台以上、CZ-01(2019年発売)の年間販売目標は3,000台。実際の販売台数は公表されていない。
  • シチズンはフォトプリンターの売上高を単独では開示していない。プリンターと健康機器などを含む旧セグメントの電子機器他事業の売上高は、2022年度204億円、2023年度225億円、2024年度249億円。
  • 2024年度の電子機器他事業の営業利益は27億円、営業利益率は約10.8%(当サイト計算)。2025年度から同事業はデバイス事業に統合された。
  • シチズン時計の2025年度売上高は3,468億円。時計事業が約57%、工作機械事業が約25%、プリンターを含むデバイス事業が約18%(当サイト計算)。
  • シチズン時計の中期経営計画2027は、フォトプリンターを成長事業と位置付けている。
  • シチズン時計は大日本印刷の株式22万3,000株を保有し、その理由をデバイス事業の事業活動の円滑化としている。DNPもシチズン株を保有する。
  • シチズンのCZ-01とDNPのDP-QW410は、外形寸法、重量、プリントサイズ、速度、1ロール当たりのプリント枚数が同じ。ただし、共通プラットフォームかどうかを両社は説明していない。

よくある質問

時計会社のシチズンは、なぜフォトプリンターも手がけているのか?

シチズンのフォトプリンターは子会社のシチズン・システムズが手がけている。同社はもともとPOS用レシートプリンターやラベルプリンターなどの業務用プリンターを扱い、2007年に昇華型フォトプリンターのCXシリーズを追加した。フォトプリンター市場に参入した当初の理由は公式には公表されていない。2025年の中期経営計画では、フォトプリンターを成長事業と位置付けている。

シチズンのフォトプリンターには、どのような機種があるのか?

2026年9月の日本公式サイトには6機種が掲載されている。CX-02、シール用紙にプリントできるCX-02S、A4まで対応するCX-02W、大容量のCW-02、CY、重量5.8kgの小型軽量機CZ-01。欧州公式サイトにはCZ-01、CY-02、CX-02、CX-02Wの4機種が掲載され、このうちCY-02は日本公式サイトにはない。

プリクラや韓国式フォトブースには、シチズンのプリンターが使われているのか?

シチズンが公式に示す用途には「写真シール」が含まれ、CX-02Sはシール用紙にもプリントできる。ただし、公式サイト、ニュースリリース、カタログにはプリクラや特定のプリクラ・フォトブースブランドへの言及がない。個々のブランドがどのメーカーのプリンターを使っているかについて、当サイトでは公式な説明を確認できていない。

シチズンとDNPはどのような関係にあるのか?

両社とも昇華型フォトプリンターを手がけ、株式を相互に保有している。シチズン時計は大日本印刷の株式22万3,000株を保有し、その理由をデバイス事業の事業活動の円滑化としている。DNPもシチズン株を保有する。シチズンのCZ-01とDNPのDP-QW410は公式仕様がほぼ同じだが、共通プラットフォームかどうかを両社は説明していない。シチズンのプリンター用リボンと写真用紙の製造元も、公式資料には記載されていない。

台湾にはシチズンのフォトプリンターの正規代理店があるのか?

当サイトでは確認できていない。台湾のシチズン時計事業は香港商星辰表(香港)有限公司台灣分公司が運営するが、プリンターを担当するシチズン・システムズの拠点一覧に台湾はない。日本のカタログには海外からの注文を受け付けないと明記され、欧州公式サイトの購入先一覧も欧州、中東、アフリカのみとなっている。

シチズンのフォトプリンターは、年間どれくらいの収益を上げているのか?

公式には単独で公表されていない。最も近い数字は2024年度までの旧セグメント「電子機器他事業」で、すべてのプリンターと健康機器などを含む。売上高は2022年度204億円、2023年度225億円、2024年度249億円。2025年度からデバイス事業に統合され、プリンターの数字は読み取れなくなった。

出典: 中国語原文は2026-09-25公開、2026-09-25更新。本文の店舗・企業情報、数値と未確認事項は、原文に記した調査時点の記録です。

この日本語版は、繁体字中国語の原作記事をもとにしています。joelin.cc. 海外の読者にもわかりやすいよう、表現や説明を調整しています。 内容の基準となるのは繁体字中国語の原文です。完全な内容は中国語の原文をご覧ください。