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タイトー(TAITO)は総合ゲームセンターのチェーンで、プリクラ機は店内にある多くの機器の一つ。brooming は、一部店舗のプリクラエリアに別途つけたブランド名で、公式には「プリコーナー」と呼んでいる。公式ブランドページには20店舗が掲載されている(2026年9月25日確認)。うち17店舗は引き続きタイトーステーションという店名で、brooming は店内の一エリア。残る3店舗は、店全体の看板を brooming に替えている。
- タイトーはゲームセンターチェーン「タイトーステーション」の運営会社で、スクウェア・エニックス・ホールディングスが100%保有している。
- brooming はタイトーが独自に名づけたプリクラコーナーのブランドで、専用の公式ブランドページと各店舗の Instagram がある。
なぜゲームセンターが、プリクラのために別のブランドを作るのだろうか。公式に公開されている内容を見ると、その答えは機器以外のものにある。ドレッサー、ヘアアイロン、衣装貸出、随時更新される新機種リスト、そして単独で宣伝できる名前だ。本記事ではまず、タイトーという会社が何で収益を上げているかを確認し、次に brooming の取り組みと設置機種を見て、最後にメーカーのフリューが自ら出店する路線と比較する。日本のプリクラ設置施設を扱うシリーズの一編で、10チェーンの全体像はシリーズ総覧を参照してほしい。
2025年1月のタイトーステーション大須店(名古屋)。brooming 20店舗の一つ。右側の階段は brooming のあるフロアへ続いており、両脇にピンクの brooming と青いカプセルトイエリアの幕が掛かっている。撮影:Asturio Cantabrio、CC BY-SA 4.0、元画像。
タイトーとは:1953年設立、2006年からスクウェア・エニックス傘下に
タイトーの公式沿革は、貿易会社から始まっている。
| 年 | 出来事(タイトー公式沿革に基づく) |
|---|---|
| 1953 | 東京都港区で「太東貿易株式会社」として設立。輸入雑貨、ウォッカの醸造・販売、小型自動販売機を扱う |
| 1954 | ジュークボックスのレンタルを開始 |
| 1993 | 東京証券取引所市場第二部に上場 |
| 2003 | 東京証券取引所市場第一部へ指定替え |
| 2005 | スクウェア・エニックスが出資し、同グループの一員になる |
| 2006 | スクウェア・エニックスの100%子会社となり、上場廃止。同年、業務用カラオケ事業をエクシングへ譲渡 |
この表で重要なのは最後の2行だ。タイトーはかつて独立した上場会社だったが、2006年以降は単独で上場しておらず、現在はスクウェア・エニックス・ホールディングスの100%子会社である。プリクラコーナーの運営は、この子会社のゲームセンター事業に属する。公式会社概要によると、タイトーの従業員数は846名、売上高は729.4億円(いずれも2026年3月31日現在)。事業内容には、ゲームセンターの運営とフランチャイズ、アミューズメント機器の開発・製造・販売・レンタル、オンラインクレーンゲームなどが含まれる。
収益はどこから生まれるのか:アミューズメント事業の売上高と利益
タイトーは現在、単独の決算を公表しておらず、その数値は親会社スクウェア・エニックスの「アミューズメント事業」に含まれている。この部門が行うのは主に2つ。ゲームセンターの運営と、ゲームセンターへの機器・景品の販売だ。
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2024年3月期 | 615 | 75 | 12.2% |
| 2025年3月期 | 712 | 78 | 11.0% |
| 2026年3月期 | 721 | 88 | 12.3% |
表の金額単位は億円。2024年3月期の営業利益率は、前の2列から本記事で算出したもので、残る2年は公式数値である。この表からは、タイトーにとってゲームセンター事業が安定し、少しずつ改善していることが分かる。2年間で売上高は615億円から721億円へ増え、2026年3月期の営業利益率は12%台に戻った。直近年度について、公式には「機器販売が前年を下回ったものの、既存店売上高及びアミューズメント施設向け景品の販売が前年を上回った」と説明している。機器販売の収入は減ったが、既存店の売上高とクレーンゲーム景品の販売は伸びたということだ。グループ全体で見ると、この部門はスクウェア・エニックスの2026年3月期売上高2,976億円の約4分の1を占める。
スクウェア・エニックスの2026年3月期決算説明会資料14ページ。出典:スクウェア・エニックス・ホールディングス 決算説明会資料(2026年5月14日公開)。
よく聞かれる数値について、公式情報で確認できるものと、公開されていないものを整理しておく。
- 店舗数:タイトー公式サイトの店舗検索ページには総数の記載がない(2026年9月24日確認)。親会社の2025年11月6日付中期経営計画進捗報告には「国内外175店舗あるTAITOアミューズメント施設」とあり、直営・フランチャイズの合計と注記されている(2026年9月25日確認)。
- プリクラ機の売上高:確認できない。決算資料が開示しているのはアミューズメント事業全体で、プリクラ機やクレーンゲームがそれぞれどれだけを占めるかは示されていない。
- プリクラ機の設置台数:確認できない。brooming の公式リストには機種のみが掲載され、台数の項目は公開されていない(次節以降を参照)。
また、次の2つの数値は混同できない。タイトー会社概要の売上高729.4億円は会社単体の数値で、アミューズメント事業の721億円はグループの事業部門の数値。両者の範囲は異なる。
タイトーステーション:プリクラ機は店内の機器の一つ
タイトーのゲームセンターは主に「タイトーステーション」という店名で、ほかに「タイトーFステーション」「ハロータイトー」などの名称もある。店内にはクレーンゲームやメダルゲームなどさまざまな機器があり、プリクラ機はその一分類だ。
photobooth.joelin.cc のタイトーステーションブランドページには、日本国内でプリクラ機を設置する122店舗、機種の掲載件数712件を収録しており、36都道府県に分布している。この数値は、当サイトがプリクラ機の設置を確認した店舗のみを数えている。前述の親会社資料にある175店舗とは集計範囲が異なる。一方は国内外の全店舗、もう一方は当サイトがメーカーの設置店マップでプリクラ機を見つけた日本国内の店舗であり、差し引くことはできない。機器の構成を見ると、この122店舗のうち、フリューを設置する店舗は115、セガは64、韓国式フォトブースの Photoism は2店舗だった(2026年9月25日)。
2015年9月のタイトーステーション町田店。現在は brooming 20店舗の一つでもある。当時から入口の看板に「地域最大級プリクラコーナー3F」と書かれていた。まだ brooming という名前はなかったが、プリクラコーナーはすでにこの店の宣伝の柱だった。撮影:運転太郎、CC BY 3.0、元画像。
brooming とは:店内の「プリコーナー」
brooming という名前は造語だ。公式説明では、blooming(花盛り、美しさ)と room(空間、部屋)を組み合わせたものとされている。つまり「人を花開かせる部屋」という意味合いだ。公式のテーマは「最高にかわいく!自分らしく輝ける!」。ブランドページのタイトルも、そのまま「かわいく輝けるプリコーナー」となっている。
新しい会社でも、新たな店舗チェーンでもなく、タイトーが一部店舗にもともとあったプリクラコーナーに共通の名前をつけ、統一した見せ方にしたものだ。現状は次のとおり(brooming 公式ブランドページに基づく。2026年9月25日確認)。
- 公式ブランドページには、北海道から九州まで20店舗が掲載されている。当サイトの brooming ブランドページも、この20施設、機種の掲載件数193件を収録しており、12都道府県に分布している。
- 20店舗のうち17店舗は引き続きタイトーステーションという店名で、brooming は店内のプリクラコーナーである。
- アスナル金山店、浜松メイワン店、イオン富士宮店の3店舗は、店名自体が「brooming」で、店全体に brooming の看板を掲げている。3店舗の店名または公式住所は、いずれも商業施設や駅ビルを指している(アスナル金山、浜松駅ビル メイワン、イオン)。
同じ大須店のフロア案内。ここで brooming は「プリントシールフロア」と表示され、カプセルトイエリアやクレーンゲームと同じ建物内に並んでいる。これが「店内に別ブランドの区画を設ける」形だ。撮影:Asturio Cantabrio、CC BY-SA 4.0、元画像。
公式サイトの更新履歴からも、単発の内装名称ではなく、継続的に運営されているブランドであることが分かる。
- 2025年7月、brooming 公式サイトをリニューアル。
- 2025年10月、公式サイトで店舗ごとの「稼働中のプリ機」リストの公開を開始。各店舗に現在どのプリクラ機があるかを示すものだ。
- 2026年4月、タイトーステーション イオンモール高の原店に brooming を新設。6月には同店で撮影会を開催。
機器以外のサービス:ドレッサー、ヘアアイロン、衣装貸出
brooming の公式ブランドページには、各店舗が提供するサービスが表示されている。20店舗の表示を数えると、次のようになる(2026年9月25日確認)。
| サービス | 20店舗のうち表示のある店舗 |
|---|---|
| ドレッサー | 19店舗 |
| ヘアアイロン | 18店舗 |
| 衣装貸出(コスプレ衣装) | 13店舗 |
| 更衣室 | 新宿東口店、海老名ビナウォーク店の衣装貸出の説明に別途記載があり、更衣室のみの利用も可能 |
この表から分かるのは、brooming が力を入れているのは機器そのものより、撮影前の準備だということ。ほぼすべての店舗にドレッサーとヘアアイロンがあり、半数以上で衣装を借り、着替えてから撮影できる。衣装貸出の利用時間と料金は店舗によって異なるため、本記事では数値を列挙しない。出かける前に、公式ブランドページの各店舗の案内を確認してほしい。
brooming 公式サイトに掲載された新宿東口店。1枚の写真で、天井の brooming の看板、左側のドレッサーと貸出衣装、右側のプリクラ機という3つが同時に見える。公式サイトの同店のサービス欄には、ドレッサー、ヘアアイロン、衣装貸出の3項目が載っている。2026年9月25日撮影のスクリーンショット。出典:brooming 公式サイト。
注目したい細部がある。店全体の看板を brooming に替えた3店舗は、いずれも公式ページに衣装貸出の表示がない。浜松メイワン店には、ドレッサーとヘアアイロンの表示もない。一方、ドレッサー、ヘアアイロン、衣装貸出の3項目すべてが表示されている13店舗は、新宿東口、札幌狸小路4丁目、横浜西口五番街など、すべてタイトーステーションの看板を掲げる店舗だ。つまり「brooming の看板を掲げるかどうか」と「サービスがどこまでそろっているか」は別の話である。
衣装貸出:10チェーンの公式資料で、店舗別リストを確認できたのはこの1件
日本のプリクラ店で衣装を借り、着替えて撮影することは「コスプリ」(コスプレ+プリ)と呼ばれる。私たちが日本のゲームセンター10チェーンの公式資料を整理した際、「どの店舗にあり、どの店舗にはないか」を店舗ごとに確認できる公開リストは、brooming のこの1件しか見つからなかった。他のチェーンでは、多くの場合、個別店舗のSNS投稿やプレスリリースを一つずつつなぎ合わせる必要がある。
brooming 以外では、タイトーステーション船橋店と広島紙屋町店の公式店舗ページにも衣装貸出の記載がある。これらを合わせると、公式資料で衣装貸出を確認できるタイトーの店舗は少なくとも15店舗になる。各地の衣装を借りて撮影できる施設は、日本のコスプリ施設一覧にまとめている。
20店舗にどの機種があるのか:公式リストの掲載225件
brooming 公式サイトの「稼働中のプリ機」は、店舗別の機種リストだ。情報はタイトー自身の機器データベースに由来し、各機種にはメーカーを識別できる著作権表示と発売日が付いている。20店舗すべてのデータを取得して数えた結果は、次のとおり(2026年9月25日確認)。
- 20店舗で機種の掲載件数は225件、異なる機種は22種類。1店舗当たり6〜14種類、平均約11種類。
- 22機種のうち、フリューが19機種、セガが3機種。掲載225件のうち、フリューが203件、セガが22件。
- 設置台数:確認できない。リストにあるのは機種のみで、同じ機種を何台設置しているかの項目は公開されていない。
| 機種 | メーカー | 発売 | 店舗数 |
|---|---|---|---|
| わたウサ2 | フリュー | 2026.09 | 19 |
| CENTI:U | フリュー | 2026.03 | 19 |
| Bloomit | フリュー | 2025.03 | 19 |
| FLASH | フリュー | 2026.07 | 18 |
| IDOLY | フリュー | 2025.02 | 17 |
| VERUA | フリュー | 2024.12 | 16 |
| Cherrit | セガ | 2026.08 | 15 |
| PURICO | フリュー | 2026.06 | 14 |
「発売」は公式リストに記載された発売月、「店舗数」は20店舗のうち、その機種が掲載されている店舗数。IDOLY の正式名称は IDOLY Comeback Stage である。この表で特に注目したいのは、発売日と店舗数の関係だ。わたウサ2 は公式に2026年9月12日から順次入荷とされ、2週間足らずで20店舗中19店舗のリストに載っていた。掲載225件のうち110件は2025年9月以降に発売された機種で、約半数を占める。brooming の各店舗は新機種の導入が速い。「ここには最新の機種がある」こと自体が、利用客へのメッセージになっている。
公式サイトにある新宿東口店の「稼働中のプリ機」リスト。新しい機種が先頭に並んでいる。2026年9月25日撮影のスクリーンショット。出典:brooming 公式サイト。
当サイト photobooth.joelin.cc のデータ(メーカーの設置店マップに基づく)と照合しても、傾向は一致する。brooming の20施設すべてにフリュー、18施設にセガがあり、うち19施設はメーカーの設置店マップで「最新機種」の設置店とされている。一方、タイトーステーション全体の122店舗で「最新機種」と表示されているのは61店舗。新機種を brooming に優先して導入する配置が見て取れる。
もう一つ対照的なのは、店全体に brooming の看板を掲げる3店舗の公式リストにある機種数が、それぞれ7、10、9種類で、いずれも20店舗の平均を下回ることだ。浜松メイワン店のリストには、わたウサ2 も CENTI:U もない。
メーカーは出店し、施設運営企業は名前をつける:2つの路線で採算の考え方が違う
日本のプリクラ専門店には、2つの生まれ方がある。一つはメーカーのフリューが girls mignon のような直営店を自ら開く形。もう一つはタイトーのようなゲームセンター運営企業が、店内のプリクラコーナーを brooming と名づける形だ。表面上はどちらも「プリクラのブランド店」だが、その背後にある事業の論理はほぼ逆である。
| 比較項目 | フリュー直営店 | brooming |
|---|---|---|
| 出発点 | 自社の機器 | 既存の来店客 |
| 店舗スペース | 別途賃借し、内装を整える | 既存店舗の一角 |
| 設置機器 | 自社製のみ | 2社から新機種を選ぶ |
| 規模 | 39→32店舗 | 20店舗 |
| ブランドの核 | 機器と会員 | この場所 |
表の直営店数は、2025年3月期39店舗、2026年3月期34店舗、2026年6月32店舗。brooming の20店舗のうち、3店舗は店全体に看板を掲げている。「機器と会員」はフリューの機種ブランドと写真会員サービス Pictlink を指し、利用客がどのアミューズメント施設で撮影してもフリューの事業になる。「この場所」は、brooming が空間そのものを運営していることを指し、各店舗にはそれぞれの Instagram がある。この表の直営店数と以下のフリューの数値は、いずれも当サイトのフリュー企業研究で整理したフリューの決算資料に基づく(2026年3月期。店舗数の最新値は2026年6月)。以下の4点は、本記事の分析である。
メーカーの出店は、1回当たりの収入は多いが規模を広げにくい事業
フリューはアミューズメント施設では供給側に立ち、消耗品と写真ダウンロードの会員サービスで収益を得る。自ら出店するときは店主となり、撮影料金の全額が収入になる。フリューの資料は明確だ。撮影1回当たりの実収入は直営店で504円、アミューズメント施設経由では239円で、約2倍の差がある。しかし同じ年度、撮影の9割以上(アミューズメント施設2,556万回、直営店230万回)はアミューズメント施設で行われ、直営店数も39店舗から32店舗へ減っている。メーカーにとって直営店は、新機種やブランドを見せるショーケースに近い。これを売上高の柱にしようとすると、家賃と人件費の採算が合わない。
施設運営企業のブランド化は、すでに払っている家賃の上に一層加えること
タイトーの店舗はもともと駅前や商業施設内にあり、家賃、来店客、営業時間はすでに確保されている。brooming に必要な追加投資は、ドレッサー、ヘアアイロン、衣装ラック、ピンクの内装、そして名前。これらは店舗ごとに追加し、店舗ごとに試せるものだ。うまくいった店舗では、金山、浜松、富士宮のように店全体の看板を替えることもできる。うまくいかなければ、名前を外しても元のゲームセンターには影響しない。アミューズメント事業の「既存店売上高の成長」という説明に照らすと、既存店舗の一エリアをより集客力のあるものにするのは、この種の事業で最も費用を抑えられる成長方法である。
機種ブランドは他社のものだから、「場所のブランド」を作る
利用客が知っているのは Bloomit や CENTI:U といった機種名で、それらはフリューに属する。さらに重要なのは、撮影後に写真をスマートフォンへ保存する会員サービス Pictlink もフリューのものだということ。利用客がどのアミューズメント施設で撮影しても、写真会員としての関係はメーカー側に残る。プリクラ事業でゲームセンターが自ら育てられるものとして、主に残るのは「どこで撮るか」だ。brooming は、その「どこで撮るか」をブランドにしている。ピンクの空間、各店舗の Instagram、撮影会イベント、そして新機種が入るたびに更新される店舗別の公開機種リスト。つまり、メーカーの新製品発売を、自店に来てもらう理由へ変えている。
2社からの調達は、施設運営企業の強みになる
brooming のリストではフリューが圧倒的多数を占めるが、セガの Cherrit も2026年8月の発売後、すでに15店舗に掲載されている。施設運営企業にとって、2社の新機種を同時に設置することは、単一ブランドの機器だけを置く店と異なる構成を作れると同時に、1社の新機種投入ペースに全面的に依存せずに済む。逆に、フリューの直営店に置くのは自社製の機器だけで、これはメーカーによる出店に伴う構造的な制約だ。
4点を合わせると、フリューが店を開くのは、より多くの人に機器を見てもらうため。タイトーが brooming を作るのは、より多くの人に自社の店を選んでもらうためである。どちらも「プリクラのブランド店」と呼ばれるが、一方が売るのは機器、もう一方が売るのは場所だ。
ゲームセンターがプリクラの独自ブランドを作る理由:客層が違う
最後に、より直接的な理由を一つ補足する。プリクラの利用客とクレーンゲームの利用客は、同じ層ではない。ゲームセンター全体の客層は幅広く、タイトー公式サイトにも統一的な客層の宣言はない。一方、brooming の文言はすべて「かわいい」と「自分らしく」を中心にしており、撮影のために来店し、その前に身支度をする人を対象としている。
2006年、タイトーステーションのある店舗のプリクラフロアの案内(撮影店舗は明記されていない)。この階は女性、女性同伴のグループ、カップル専用で、男性のみの入場は遠慮してほしいとされている。プリクラコーナーは、ゲームセンターの中で以前からルールの異なる場所だった。brooming は、この「別の客層のための空間」に正式な名前をつけたものだ。撮影:Olivier Lejade、CC BY-SA 2.0、元画像。
日本のプリクラコーナーで男性のみの入場を制限するようになった経緯は、日本のプリクラ30年にまとめている。
3層の分類で、brooming はどこに位置するのか
このシリーズでは、日本のプリクラ産業を3層に分けている。メーカーが機器を作り(フリュー、セガ)、設置・運営側が機器を置き(ゲームセンターチェーン)、ブランドがプリクラだけを扱う店や専用コーナーを展開する(girls mignon、Photoism、brooming、eggnam)。商業施設型の設置先は構造が異なるため、別途整理している。
タイトーは同時に2つの層に立っている。タイトーステーションは設置・運営側、brooming はブランドだ。photobooth.joelin.cc もこの分類に沿って扱い、タイトーステーションのページは設置・運営側として数え、ブランド数には含めていない。brooming には別に独自のブランド情報ページがある。
総覧記事で示した「施設運営企業から生まれるプリクラブランド」の4段階分類では、brooming はすでに独立したブランドページ、店舗別のサービス・機種リスト、店全体の看板を替えた店舗を備えている。同じく施設運営企業から生まれたものには、バンダイナムコの eggnam、カプコンのプリマート、イオンファンタジーの PURI SPOT PALO があり、展開の程度はそれぞれ異なる。日本のプリクラが1995年から現在までに、どのように「機器は少数メーカーに集中し、設置・運営側はサービスで競う」状況へ変わったのか。その全過程は日本のプリクラ30年を参照してほしい。
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- brooming の日本の施設とタイトーステーションのプリクラ機設置店舗——photobooth.joelin.cc データベース
資料出典:タイトー brooming 公式ブランドページ(各店舗の「稼働中のプリ機」リストを含む)、タイトー会社概要、タイトー沿革、タイトー店舗検索、タイトーステーション広島紙屋町店 公式店舗ページ、スクウェア・エニックス・ホールディングス 2026年3月期決算短信、同 決算説明会資料、同 中期経営計画 進捗報告(2025年11月6日)、および当サイト photobooth.joelin.cc の日本向けデータ。brooming 公式ブランドページ、タイトー会社概要・沿革、スクウェア・エニックスのIR資料は2026年9月25日に確認し、その他は2026年9月24日に確認した。現地写真は Wikimedia Commons から取得し、各写真に撮影者とライセンスを表示している。冒頭画像は2019年8月のタイトーステーション アリオ八尾店(brooming 20店舗の一つ)。撮影:Tokumeigakarinoaoshima、CC BY-SA 4.0、元画像。TAITO と brooming のロゴ画像は公式サイトから取得し、識別のためにのみ使用している。提携関係を示すものではない。
本記事のキーワード:brooming、タイトー、タイトーステーション、TAITO、スクウェア・エニックス、アミューズメント事業、日本のプリクラ、プリクラ、ゲームセンター、プリクラコーナー、girls mignon、コスプリ、日本のプリクラ向け衣装貸出
記事の要点
タイトー(TAITO)は日本の総合ゲームセンターチェーンで、プリクラ機は店内の機器の一つ。brooming は一部店舗のプリクラコーナーにつけた独自のブランド名で、公式には「かわいく輝けるプリコーナー」と呼んでいる。タイトーは1953年に太東貿易として設立され、2006年にスクウェア・エニックスの100%子会社となり、上場廃止となった。親会社の2025年11月の資料では、TAITOのアミューズメント施設は国内外175店舗(直営・フランチャイズ合計)。photobooth.joelin.cc が収録するプリクラ機設置店舗122店とは集計範囲が異なり、差し引くことはできない。スクウェア・エニックスのアミューズメント事業は2026年3月期に売上高721億円、営業利益88億円、営業利益率12.3%。成長の要因は既存店と景品で、プリクラの売上高は個別に開示されていない。brooming の公式ブランドページには20店舗が掲載され(2026年9月25日確認)、3店舗は店名自体が brooming。店舗ごとのサービス表示では、ドレッサー19店舗、ヘアアイロン18店舗、衣装貸出13店舗。稼働中のプリクラ機も公開されており、20店舗で機種の掲載件数は225件、機種数は22種類。フリュー19種類、セガ3種類で、掲載件数の約半数が直近1年間に発売された機種だが、設置台数は非公開。フリューが運営する girls mignon と比べると、メーカーは機器を起点にショーケースとして出店し、直営店の撮影1回当たりの実収入はアミューズメント施設経由の約2倍。ただし撮影の9割以上はアミューズメント施設で行われ、直営店数は減っている。タイトーは既存の来店客を起点に、店内の一角にサービスと名前を加える。費用を抑えて店舗ごとに試せ、うまくいった店舗では店全体の看板を替えることもできる。
- タイトーは1953年に太東貿易株式会社として設立。1993年に東証二部へ上場、2003年に東証一部へ移り、2006年にスクウェア・エニックスの100%子会社となって上場廃止
- スクウェア・エニックスの2025年11月6日付中期経営計画進捗報告では、TAITOのアミューズメント施設は国内外175店舗(直営・フランチャイズ合計)。タイトー公式サイトの店舗検索ページには総店舗数の記載がない
- スクウェア・エニックスのアミューズメント事業は2026年3月期に売上高721億円、営業利益88億円、営業利益率12.3%。前年度は712億円、78億円、11.0%
- アミューズメント事業の増収増益について、公式説明は既存店売上高と景品販売の増加、機器販売の減少。プリクラ機の売上高は個別に開示されていない
- brooming の公式ブランドページには20店舗を掲載(2026年9月25日確認)。うちアスナル金山、浜松メイワン、イオン富士宮の3店舗は店名自体が brooming
- brooming の公式掲載20店舗のうち、ドレッサーの表示があるのは19店舗、ヘアアイロンは18店舗、衣装貸出は13店舗
- brooming は店舗ごとに稼働中のプリクラ機を公式公開。20店舗で機種の掲載件数は225件、機種数は22種類、1店舗当たり6〜14種類。フリューは19種類・203件、セガは3種類・22件。設置台数は非公開
- brooming 20店舗の機種掲載225件のうち、110件は2025年9月以降に発売された機種。フリューが2026年9月12日から順次入荷とした「わたウサ2」は、9月25日時点で19店舗に掲載
- フリューの撮影1回当たりの実収入は直営店504円、アミューズメント施設経由239円。ただし2026年3月期の撮影の9割以上はアミューズメント施設で行われ、直営店数は2025年3月期の39店舗から2026年6月の32店舗へ減少(当サイトのフリュー企業研究を参照)
よくある質問
brooming とは何ですか?
brooming はタイトー(TAITO)が一部のゲームセンター店舗のプリクラコーナーにつけたブランド名で、公式には「かわいく輝けるプリコーナー」と呼んでいる。公式ブランドページには20店舗が掲載され(2026年9月25日確認)、多くはタイトーステーション店内にある。アスナル金山、浜松メイワン、イオン富士宮の3店舗は店名自体が brooming。
タイトーはどの会社の傘下ですか?どのくらい利益を上げていますか?
タイトーはスクウェア・エニックス・ホールディングスの100%子会社で、2006年に上場廃止となった。タイトーを含むアミューズメント事業は2026年3月期に売上高721億円、営業利益88億円で、売上高はグループ全体の約4分の1。プリクラ機の売上高は個別に開示されていない。
タイトーステーションは日本に何店舗ありますか?
タイトー公式サイトの店舗検索ページには総店舗数の記載がない。親会社スクウェア・エニックスの2025年11月の資料では、TAITOのアミューズメント施設は国内外175店舗(直営・フランチャイズ合計)。photobooth.joelin.cc が収録するのは、日本国内でプリクラ機の設置を確認した122店舗であり、集計範囲が異なるため、両者を差し引くことはできない。
brooming にはどのプリクラ機がありますか?何台ありますか?
brooming は店舗ごとに稼働中のプリクラ機を公式公開している(2026年9月25日確認)。20店舗で22機種、掲載件数は225件。フリュー19機種、セガ3機種で、最も多くの店舗にあるのは「わたウサ2」「CENTI:U」「Bloomit」(各19店舗)。公式ページには機種のみが掲載され、設置台数は公開されていない。
brooming では衣装を借りて着替えて撮影できますか?
一部店舗で可能。公式ブランドページに掲載された20店舗のうち、13店舗に衣装貸出の表示がある(2026年9月25日確認)。利用時間と料金は店舗によって異なるため、公式ブランドページの各店舗の案内を確認してほしい。店名自体が brooming の3店舗には、公式ページ上で衣装貸出の表示がない。
出典: 中国語原文は2026-09-25公開、2026-09-25更新。本文の店舗・企業情報、数値と未確認事項は、原文に記した調査時点の記録です。
この日本語版は、繁体字中国語の原作記事をもとにしています。joelin.cc. 海外の読者にもわかりやすいよう、表現や説明を調整しています。 内容の基準となるのは繁体字中国語の原文です。完全な内容は中国語の原文をご覧ください。
