この記事は次の言語でもお読みいただけます:繁體中文 · English
先に答えです。台湾の行政院主計総処(台湾の予算・会計・統計を担う政府機関)によると、台湾の2025年の1人当たりGDPは39,515米ドル、台湾ドル建てでは1,230,035台湾ドルです。主計総処が2026年8月14日に出した最新の予測では、2026年は45,332米ドル(1,449,925台湾ドル)、2027年は49,874米ドルに上がる見込みです。
国際通貨基金(IMF)の2026年4月版の統計では、台湾の2025年の1人当たりGDPは約39,489米ドルで、日本(35,973米ドル)と韓国(36,227米ドル)を上回りました。このページでは、2015年以降の推移を一つの表にまとめ、米ドル額が為替レートで上下する理由と、日本・韓国・シンガポールとの比較を説明します。台湾の数値はすべて主計総処の「国民所得統計常用資料」(2026年8月14日更新)に基づきます。
台湾の1人当たりGDPの最新値
| 年 | 1人当たりGDP(米ドル) | 1人当たりGDP(台湾ドル) | 経済成長率 | 区分 |
|---|---|---|---|---|
| 2025 | 39,515 | 1,230,035 | 8.76% | 改定値(2026年5月29日発表) |
| 2026 | 45,332 | 1,449,925 | 11.05% | 予測値(2026年8月14日) |
| 2027 | 49,874 | 1,613,416 | 6.04% | 予測値(2026年8月14日) |
2025年の米ドル額は2024年の34,238ドルより15.4%増え、台湾ドル額は11.9%増えました。差がつくのは為替レートのためです。2025年の台湾ドルの対米ドル平均レートは31.19で、2024年の32.11より台湾ドル高になったので、同じ台湾ドルの額を米ドルに換算すると大きくなります。2026年が予測どおりになれば、台湾のGDP全体は約1兆536億米ドルとなり、初めて1兆ドルを超えます(2025年は約9,225億米ドル)。
2015〜2027年の1人当たりGDPの推移
| 年 | 1人当たりGDP(台湾ドル) | 1人当たりGDP(米ドル) | 対米ドル平均レート | 経済成長率 |
|---|---|---|---|---|
| 2015 | 726,895 | 22,780 | 31.91 | 1.47% |
| 2016 | 746,526 | 23,091 | 32.33 | 2.17% |
| 2017 | 764,678 | 25,121 | 30.44 | 3.66% |
| 2018 | 781,169 | 25,901 | 30.16 | 2.91% |
| 2019 | 804,123 | 25,998 | 30.93 | 3.06% |
| 2020 | 849,105 | 28,705 | 29.58 | 3.42% |
| 2021 | 927,776 | 33,111 | 28.02 | 6.72% |
| 2022 | 978,579 | 32,827 | 29.81 | 2.68% |
| 2023 | 1,010,959 | 32,444 | 31.16 | 1.08% |
| 2024 | 1,099,390 | 34,238 | 32.11 | 5.27% |
| 2025 | 1,230,035 | 39,515 | 31.19 | 8.76% |
| 2026(予測) | 1,449,925 | 45,332 | 31.97 | 11.05% |
| 2027(予測) | 1,613,416 | 49,874 | 32.35 | 6.04% |
10年間で、台湾の1人当たりGDPは2015年の22,780米ドルから2025年の39,515米ドルになり、米ドル建てで約73%、台湾ドル建てで約69%増えました。台湾ドル建ては2023年に初めて100万台湾ドルを超え、米ドル建ては2025年に4万ドル近くまで来ています。表の経済成長率は物価の変動を除いた実質成長率で、1人当たりGDPは物価を含む名目値なので、二つをそのまま比べることはできません。
---
config:
xyChart:
width: 360
height: 300
themeVariables:
xyChart:
plotColorPalette: "#3a4a9d"
---
xychart-beta
title "1人当たりGDP(米ドル)"
x-axis ["2015", "16", "17", "18", "19", "20", "21", "22", "23", "24", "25"]
y-axis 0 --> 45000
line [22780, 23091, 25121, 25901, 25998, 28705, 33111, 32827, 32444, 34238, 39515]
グラフのとおり、2015年から2025年まで米ドル建ての1人当たりGDPはおおむね右肩上がりで、2022年と2023年だけ2年続けて少し下がりました。理由は次の節で説明します。
米ドル額が為替レートで上下する理由
1人当たりGDPは、まず台湾ドルで計算し、その年の平均為替レートで米ドルに換算します。そのため米ドル額は、経済成長、物価、人口、為替の四つの影響を同時に受けます。
いちばん分かりやすいのが2022年と2023年です。
- 台湾ドル建ての1人当たりGDPは2年続けて増え、2021年の927,776台湾ドルから2023年の1,010,959台湾ドルになりました。
- 同じ時期に、台湾ドルの対米ドル平均レートは28.02から31.16へ台湾ドル安になりました。
- その結果、米ドル建ての1人当たりGDPは逆に33,111ドルから32,444ドルに下がりました。
反対に2025年は台湾ドル高だったので、米ドル額の伸び(15.4%)が台湾ドル額の伸び(11.9%)より大きくなりました。台湾の中央銀行も解説記事で、名目の1人当たりGDPは「実質GDP、物価、人口および為替レートなどの要因の影響を主に受ける」と書き、国同士を比べるときは購買力平価(PPP)の数値も参考にするよう勧めています。「1人当たりGDPが過去最高」「減少」というニュースを見たら、台湾ドル建てか米ドル建てかをまず確認しましょう。
日本・韓国・シンガポールとの比較
国際比較には、IMFの「世界経済見通し(WEO)」のデータがよく使われます。各国を同じ方法で米ドルに換算しているからです。以下は2026年4月版の数値です。
| 国・地域 | 2024 | 2025 | 2026(予測) |
|---|---|---|---|
| 台湾 | 34,252 | 39,489 | 42,103 |
| 韓国 | 36,239 | 36,227 | 37,412 |
| 日本 | 33,820 | 35,973 | 35,703 |
| 香港 | 54,445 | 56,893 | 59,640 |
| シンガポール | 94,897 | 99,365 | 107,758 |
| 米国 | 86,173 | 89,991 | 94,430 |
単位は米ドル、IMF WEO 2026年4月版(名目値)、整数に四捨五入しています。
IMFのこの版では、台湾の2025年の1人当たりGDPは約39,489米ドルで、韓国の36,227ドルより約9%、日本の35,973ドルより約10%高くなっています。2024年の時点では、台湾はまだ韓国をわずかに下回っていました。香港とシンガポールは、依然として台湾よりはっきり高い水準です。
IMFと主計総処の台湾の数値は完全には一致しません。2025年はIMFが39,489ドル、主計総処が39,515ドルで、差はわずかです。差が大きいのは2026年の予測で、IMFの42,103ドルは4月時点の見積もりですが、主計総処は8月までに2026年の経済成長率を2月の7.71%から11.05%へ引き上げ、1人当たりGDPの予測を45,332ドルとしています。引用するときは、どの機関のどの版の数字かを明記する必要があります。
1人当たりGDPは1人ひとりの収入ではない
1人当たりGDPは、国内で1年間に生み出された価値を期中の人口で割ったもので、2025年は1,230,035台湾ドル、月にならすと約10.25万台湾ドルです。ただし、これは一般の人の給料ではありません。GDPには企業の利益、減価償却、政府部門なども含まれ、すべてが家計の収入になるわけではないからです。
給与と比べるとよく分かります。主計総処の統計では、2024年の雇用者の年間総給与の中央値は54.6万台湾ドルで、同じ年の1人当たりGDP(109.9万台湾ドル)の約半分しかありません。台湾の年収分布の中で自分がどのあたりにいるかは「台湾の年収分布」で、法定の最低賃金は中国語記事「2026最低工資是多少?」(中国語)で紹介しています。同じ統計では、2025年の1人当たり国民総所得(GNI)は40,626米ドル、1人当たり国民所得は33,848米ドルで、定義が違えば数字も違います。
これらの数字は、中国語記事「老喬的台灣財富報告洞察」(中国語)にまとめた台湾の資産・所得マップの一部で、1人当たりGDPは経済全体を見る軸にあたります。
数字の出どころと更新時期
台湾の1人当たりGDPは主計総処が発表し、1年に何度か更新されます。
- 2月:前年の速報値を発表し、その年の予測を出します。2025年の速報値は39,492米ドルでした(2026年2月13日)。
- 5月:前年の数値を改定し、その年の予測を更新します。2025年は39,515米ドルに改定されました(2026年5月29日)。
- 8月と11月:その年と翌年の予測を再び更新します。
2026年の予測は1年のうちに3回変わりました。2月は44,181米ドル、5月は45,610米ドル、8月は45,332米ドルです。予測値は景気と為替で変わり、正式な数字は2027年2月の速報値を待つ必要があります。このページの数字は、主計総処の新しい発表に合わせて中国語版とともに更新します。
よくある質問
台湾の2025年の1人当たりGDPは?
主計総処の統計では39,515米ドル、台湾ドル建てでは1,230,035台湾ドルです。これは2026年5月29日に発表された改定値で、2月13日の速報値は39,492米ドルでした。
台湾の2026年の1人当たりGDPの予測は?
主計総処は2026年8月14日に、2026年を45,332米ドル(1,449,925台湾ドル)、経済成長率11.05%と予測しました。2027年の予測は49,874米ドルです。予測は景気と為替で変わり、2026年の予測は2月・5月・8月にそれぞれ44,181、45,610、45,332米ドルでした。
台湾の1人当たりGDPは日本や韓国より高い?
IMFの「世界経済見通し」2026年4月版では、台湾の2025年の1人当たりGDPは約39,489米ドルで、韓国の36,227ドル、日本の35,973ドルより高くなっています。香港の約56,893ドル、シンガポールの約99,365ドルは、台湾より高い水準です。
1人当たりGDPの米ドル額が下がることがあるのはなぜ?
1人当たりGDPはまず台湾ドルで計算し、その年の平均為替レートで米ドルに換算するからです。台湾ドル安になると、台湾ドル額が増えても米ドル額が下がることがあります。たとえば2022年から2023年にかけて、台湾ドル建ては978,579台湾ドルから1,010,959台湾ドルに増えましたが、平均レートが29.81から31.16に台湾ドル安になったため、米ドル建ては32,827ドルから32,444ドルに下がりました。
1人当たりGDPは台湾の人の平均収入と同じ?
同じではありません。1人当たりGDPは国内で1年間に生み出された価値を人口で割ったもので、企業の利益や減価償却、政府部門も含みます。2024年の1人当たりGDPは約109.9万台湾ドルでしたが、同じ年の雇用者の年間総給与の中央値は54.6万台湾ドルで、約半分でした。
出典: 中国語版は2026年10月7日公開。台湾の数値は行政院主計総処「国民所得統計常用資料」(2026年8月14日更新)と2026年2月13日・5月29日・8月14日の発表、国際比較はIMF「世界経済見通し(WEO)」2026年4月版に基づく、中国語版執筆時点の数字です。
この日本語版は、繁体字中国語の原作記事をもとにしています。joelin.cc. 海外の読者にもわかりやすいよう、表現や説明を調整しています。 内容の基準となるのは繁体字中国語の原文です。完全な内容は中国語の原文をご覧ください。
